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第268話 ページ31

水を手渡すと勢いよく飲んですぐ空になった

『………で、名前は?』

『………………雪岡A』

『歳は?』

『………分からない

今何年の何月何日?』

『えー……』

日にちを伝えるとちょっと考えてから言った

『………6』

『幼っ………』

『よく計算出来たな』

『何であんな所で倒れてた?』

1番聞きたかった事を高杉が聞くと

『………言わなきゃだめなの』

と俯いた

『いや……別に言わなくてもいいけどよ』

『6歳の幼子が道端で倒れとりゃあ気になるもんぜよ』

『………じゃあいいや』

『何かさっぱりしてるな』

眠そうに欠伸をしてから話しだした

『もう去年の話になるけど

兄さんと道場から帰ってきたら知らないおじさん達がいて

何か父さんと母さんと話してた

それの邪魔しないように兄さんと物置に隠れてた

私はよく分からなかったけど兄さんはたまに辛そうな顔をしてて、おかしな話って事は分かった

しばらくしたら母さんの悲鳴が聞こえたから少しだけ覗いてみた



そしたら父さんと母さんがどこかに連れてかれそうになってた』



『………!』

『そしたら兄さんは父さんと母さんを取り返しに行った

「絶対に3人で戻ってくる」って言って


でも帰って来なかった

父さんも、母さんも、兄さんも


そのまま物置で寝たんだけど、怖いからか夜中に起きて

出ても誰もいなかった

とりあえず偶然あったご飯を食べてから

「もしかしたらまたあの人達が来るかも」

って思って、逃げるために準備を始めた

でも逆に兄さん達が帰ってくるかもって思ったから裏口の近くで待ってたんだけど

やっぱり来たのはおじさんだった

だから裏口から山に入って逃げてきた』

『………その1年、どうやって生きてきたんだよ』

『えぇ……それも……?

山にあった山菜とか薬草とか、あとはウサギとかを"朱音"………刀で狩ってて

火は父さんがくれた火打ち石で起こして、薬草と山菜は図鑑とか本で食べれそうなのは食べてた

水は雨水溜めて、川がある時はその水を綺麗にして飲んでた

服は3着あったけどもうボロボロでした

人に会えた時はラッキーだったけど、ほとんど使われてない小屋の中で寝てた』

で、いつの間にかあんな所にいた

彼女はそう言って口を閉じた

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にゃんこ - 自分は昨年受験生でした!勉強はやっぱり大切だなって思いましたwまぁ受かりましたが…小説楽しく読ませて貰ってます!これからも応援してます!頑張って下さいね! (2019年3月14日 6時) (レス) id: c7e146b978 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無野 眠莉 | 作成日時:2018年12月1日 6時

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