死んだ目をした専属医師 7【銀魂】 (ページ25)

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第263話ページ25

それから1年後の春

『あれ総悟じゃん

やっほー』

湊が道場に行く途中に

道に落書きをする沖田がいた

沖田家は雪岡家の隣に家があり

ミツバを含めた4人は言わば幼馴染だった

『また一人遊びかぁ

お友達作らないの～？総悟君』

『うるせぇムカつく』

湊をチラッと見てすぐそっぽを向いた

『そういうお前等はいつも一緒にいやがんな

ほかに友達いねーの？

ブラコンシスコン兄妹』

『お前が言うかシスコン

てかお前4歳だよな？どこでそんな言葉覚えた？』

『Aが言ってた』

『この子どこで覚えたの』

湊の背中ではAが眠っている

『……俺は道場の奴等がいるけど

Aはそうじゃねぇだろ？

同年代の女の子はいねぇし

いるとしたらミツバとお前ぐらいだし

だから色んな人と話させる為に道場に連れていってるけど

結局寝てるし人見知りだし

普通に話せる奴はほとんどいねぇよ』

『だから湊が付きっきり？

やっぱりシスコンか

かわいそ』

『………変な同情はいらねぇぞ』

『しねーよそんなの

思った事言っただけだし』

『それが本心なら

俺はミツバとお話ししなきゃいけないな』

『姉上にチクるのか！

俺に言えばいいのに！

メンタル弱………』

2人のムードが険悪になり始めた時

突然湊の背後から沖田に刀の刃先が向けられた

『………A』

『おはよう

いい夢見た？』

『猪100匹ぐらいに追いかけられる夢見た』

湊の質問に答えてから沖田を見た

『………お前、それ誰に貰ったんだ』

『あそこの山で拾った

………ねぇ、人をバカにしちゃダメってミツバ姉に習わなかった？』

『………お前こそ、人に刃物向けちゃダメって湊に習わなかったんか？

シスコンとか無駄な知識だけ教わって』

『それは兄さんじゃなくて父さんに聞いたんです』

『父さん！？』

湊の驚いた声を無視して沖田は続けた

『それによく考えてみろ

湊は左腕がねぇんだぜ？

それなのにお前を支えてるのっておかしいだろ？』

『………』