第255話 ページ13
俺が焦って飛び出しちまったのがいけなかった
Aが連れて行かれると思って
必死に追いかけようとしたら戦闘開始しちまって
近藤さん達も巻き込んでしまった
「………さっきはらしくなかったな総悟」
手が空いた時近藤さんが言ってきた
「………」
「大丈夫だ
俺達はこんなのに絶対負けねぇ
Aちゃんを連れ戻すぞ」
「そーだな」
その時真選組じゃない声が聞こえてきて
声の主は俺の目の前まで来ていた敵を吹っ飛ばした
「………旦那」
後からチャイナとメガネも来る
「………すまねぇ遅れた
やっと全部、思い出したんだ」
旦那は切なそうな目をしていた
高杉に連れられてきたのは展望台みたいな所だった
甲板が見下ろせるから、戦いの様子も声も分かる
「………何でここに?」
「避難だな」
「じゃなくて何で私を?」
「お前ェだからだな」
…よく分からん
「おい見ろよあそこ」
高杉が下を指すのでその方向を見ると
見慣れた銀髪が映った
「銀時来てるぜ
何も知らねェくせに何しに来たんだろうな」
神楽ちゃんや新八君も見えるから
万事屋が勢揃いしてるんだろう
「………ねぇ」
高杉と目も合わさずに聞いた
「今更だけどさ
私とあんたってどんな間柄なの」
「………」
黙ってしまった
まさか今までの事がハッタリなんてのはないだろうから
こっちも黙って返答を待つ
すると高杉が口を開いた
「俺がお前ェを拾ったんだ」
「………?」
拾う?
えっじゃあ何、私捨てられてたの?
「どういう事?」
「戦争が始まる前
拠点の近くでボロボロのお前が倒れててな
俺が声かけてもまともに声が出なかったから
拾って拠点に連れて帰ったんだ」
………何があったんだ私
「その頃私何て言ってた?」
「………『いきなり家族がおじさんに連れてかれた
私も連れてかれそうだったから逃げてきた
あそこで倒れるまで、刀で動物を殺したり
山の山菜を採って過ごしてた』
………他にも言ってたけどまとめるとこんなんだ
すごく鮮明に残ってる」
………おじさん?
「どこから来たんだって聞いたんだ
そしたら『たしかブシューってとこ』っつってた」
………ブシュー?
ブシュー…ぶしゅー
ぶしゅう………武州
武州?
あれ、そこってさ
局長達の出身地だよね?
「何やってるんだ貴様」
「!」
すると後ろから声が聞こえた
「………桂」
40人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃんこ - 自分は昨年受験生でした!勉強はやっぱり大切だなって思いましたwまぁ受かりましたが…小説楽しく読ませて貰ってます!これからも応援してます!頑張って下さいね! (2019年3月14日 6時) (レス) id: c7e146b978 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:無野 眠莉 | 作成日時:2018年12月1日 6時