氷上で、流れ星に願いを。〚イナズマイレブン〛 (ページ20)

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20話ページ20

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冬海をクビにした次の日から、Aは夏未にサッカー部の勧誘をされていた。まさかあの雷門夏未に、と内心驚くAに、夏未は淡々とAがサッカー部入った時のメリットなどを上げる。だがそれは、Aにとってのメリットではなく、サッカー部のメリットだった。
Aにとってはデメリットでしかない。
断り続けているA、夏未は焦れたのかあることを口に出した。

「あなたがサッカーをしない理由は、あなたのご両親に関係しているの？それとも──」

『私のこと、調べたんだね。』

その声に夏未は心底驚く。Aと言えば、学年トップの成績優秀者であり、それは運動神経も含まれている。内申点は夏未が確認した限りこの学校でいちばん高く、その穏やかかつ心優しい性格に合わせ、クラスの中心になったり他学年からも注目を集めるようなカリスマ性に満ちていた。同い年とは思えなかったAが、あのAが。夏未の言葉を遮ったのだ。

「？！、えぇ…勝手にごめんなさい。でも！うちのサッカー部にはあなたが必要なの！あなたの実力は測りきれないわ…うちのエースである豪炎寺くん相手ですら、本気を出していないんでしょう…？」

夏未が用意した紅茶に目を閉じて口付けたA。口を離しながらゆっくりと目を開けたAの瞳に、夏未はびくり、と体を揺らす。

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