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「──冬海先生。バスを動かせないのは、貴方自身がバスに細工したからではありませんか。この手紙にあるように。」
雷門さんは強く凛々しい声で言う。
その手には白い手紙が握られていた。
冬海先生は諦めたように項垂れた。
その信じられない事実にみんな唖然と呟く。
不気味に笑いだし、バスから降りてくる冬海先生はニヤニヤ、と気味悪く笑う。
冬海先生の目的は、わたしたちをフットボールフロンティアの決勝戦に参加させないためだと言った。
「あなた方が決勝戦に出ると困る人がいるんです…その人のために私はやったんだ……」
「帝国の学園長か…！！」
びくり、と肩を跳ねさせた冬海先生は怯えたように修也くんを見た。
「帝国のためなら、生徒がどうなってもいいと思っているのか！！」
「君たちは知らないんだ…！あの方がどんなに恐ろしいかを…！」
「あぁ！知りたくもない…！！」
怒りに震える修也くん。
その瞳にはあの子の姿がうつっていた気がした。
帝国学園、帝国の学園長。
──" また "、また修也くんから奪う気だったのだろうか。修也くんの大切な人を奪って、次は修也くんとその仲間まで。
気づけば土門くんがスパイだと判明していて、彼はどこにもいなかった。
優しく握られた手、見てみると心配げにこちらを見る修也くんがいた。
それに微笑んで返して、土門くんを2人で探しに行った。
河川敷で楽しげにサッカーする土門くんに、修也くんと二人で目を合わせて微笑んだ。
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作者名：あい | 作成日時：2023年3月14日 19時
