声恋【江口拓也】

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お酒を飲み始めると更に盛り上がり皆楽しそうに話していた
私は一切音や声は聞こえないけど楽しさが伝わるし私を気にかけて何度も話を振ってくれた




西山「Aはさ、生まれた時から聞こえなかったの？」

貴方『うん。生まれつき難聴だったんだって』

西山「補聴器を付けても聞こえないの…？」

貴方『ううん、補聴器をすれば聞こえるんだけどこれでいいの。これが私の個性だから』

西山「そっか！」




優しく笑ってくれる宏ちゃんに微笑み返すと頭を撫でてくれた
頭を撫でられるなんて何年ぶりだろう。ちょっと恥ずかしいけど嬉しいな




江口「メイクさんやってるんだよね？なら今後一緒に仕事する事があるかもね」

貴方『はい！その時はよろしくお願いします！』

江口「こちらこそよろしくね！」

西山「Aめっちゃ上手なんですよ！ほら！」




そう言って今日メイクした時に撮った写真を皆に見せて自慢していた



花江「おお〜！カッコイイ！」

西山「でしょ！」

貴方『モデルがいいからだよ』

賢章「いやいやAちゃんの腕がいいんだよ！」




こんなに沢山褒められる事なんて中々ないからなんだか凄く照れくさかった
けど嬉しくてハニカミながら手話で気持ちを伝えた




貴方『ありがとう』

全員「…」

貴方「…？」




何故かジーッと見つめてくる皆に首を傾げると宏ちゃんが照れくさそうに笑いながら口を開いた




西山「なんか手話してる時のAって綺麗だなって思って笑」

貴方「！」

西山「なんだか不思議な感じする」

貴方『そうかな…？』

西山「うん、なんか教えてよ！」

貴方『いいよ！』




すぐに覚えられる簡単な手話を教えてあげると他の皆も興味深そうに集まってきた




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