猫が45匹 ページ3
Noside
薄暗い通路の一連に、片眼鏡をした中年の男、広津がひとり壁を背にして立っている。
やがて、一本の煙草をくわえると、自然な動きでライターを取りだし、火をつけかけるが_
広「...」
通路に響き渡る足音を耳にすると広津は、煙草には火をつけず、ライターとそしてくわえていた煙草を仕舞う。
吸わないことを決めた丁度その時黒服の男が傍らに現れる。
※黒服の男→黒「」とします。
倉庫室に向かう広津の周囲には、十人ほどの黒服の男達がいる。
皆、広津に従っているようだ。
やがて、倉庫入り口の鉄扉の前に着くと広津は、ひとこと命じる。
広「退いてろ」
黒服の男達は、言われたとおりに下がる。
広津は鉄扉の前に立つと静かに目を閉じる。
そして、右手でそっと鉄扉に触れる。
その瞬間、弾かれたように重い鉄扉は枠から外れて、倉庫内部へと吹き飛んだ。
倉庫の中には、二十名ほどの作業服姿の男たちがいた。
倉庫内部には多数の木箱が積まれている。
どうやら作業員たちは、その荷を積み替え、整理しているようだ。
扉の外れた出入り口から無遠慮に入ってくる黒服の男達をみて、一様に警戒の表情を浮かべている。
広「諸君、仕事中に失礼」
※作業員→作「」とします。
作「な...なんだ、あんたら?」
広「我々の仕事だ。何、すぐに済む。
実は最近、我々ポートマフィアの荷を横流しする不埒な連中がいて、ここがその拠点だと噂を聞いてね。
とりあえず、証拠を探している。
荷物の中を検めさせて貰ってもよろしいかな?」
と云っている間に、作業員の一人が鉄パイプでいきなり広津の後頭部に殴り掛かる。
だが__
渾身の力を込めたであろうその不意討ちの鉄パイプを、広津は、軽くあげた片手の指先で受け止めている。
作「?!」
広「...証拠が見つかったな」
次の瞬間、作業員は、手にした鉄パイプと共に後方に弾き飛ばされる。
弾き飛ばされて床に座り込んだ作業員は、手にした鉄パイプを見て驚愕している。
それは激しく湾曲していた。
作「馬鹿な...鋼鉄のパイプが...」
広「異能力を見るのは初めてかね?」
広津が軽く作業員の肩に手を置いた瞬間、作業員の体が鉄パイプのように激しく湾曲する。
作「ぎゃあああ...」
その惨殺を呆然と見つめる作業員。
作業員の遺体が床に崩れる。
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終わり?エイプリルフールは…………すぎた!! - ひつじ。……書く順番間違えた!! でも、面白いからok?かな? (2020年4月5日 18時) (レス) id: c8a48f9c26 (このIDを非表示/違反報告)
りだ兄 - ユイさん» ありがとうございます (2020年3月12日 13時) (レス) id: b7a49e66ce (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - ファイトっす!受かるといいっすね! (2020年3月11日 2時) (レス) id: 0a8401346c (このIDを非表示/違反報告)
りだ兄(プロフ) - 姉さんかよ!?びっくりしたんだが... (2019年10月27日 15時) (レス) id: b7a49e66ce (このIDを非表示/違反報告)
しゅし姉 - 兄さーん! (2019年10月27日 15時) (レス) id: c0b01bebd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りだ兄 | 作成日時:2019年10月19日 17時