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Aside



「はぁはぁ、、疲れた、、」

「朝からお疲れだね、大丈夫?」

「あ、はい。大丈夫です。ちょっと寝坊しちゃって、、」

「Aちゃんが寝坊?珍しいね。」

「ははっ。岡本さんは今日も爽やかですね!」

「なにそれ、バカにしてる?(笑)」

「そんなことないですよ!心から思ってます(笑)」


岡本さんは、私の2つ先輩で私の教育係もしてくれてた。

優しくて、頼りになる最高の先輩。

こんなふうに軽いやりとりができる先輩なんて、岡本さんくらい。


だけど、



「よく言うよ(笑)それより、濡れすぎじゃない?風邪引きそうで心配。」

そう言って、濡れた私の髪の毛を掬い取る。

こういうとこ、良くないと思う。

まぁこんなことでビクビクしちゃう私も低レベルすぎだけど、、


「大丈夫ですっ!お、お手洗い行ってきます!」

クスクスと笑う岡本さんに背を向けて、逃げるようにトイレへ駆け込んだ。



「わぁ!すみませ...彩(アヤ)!!」

「あ、A。おはよ、、、なんかすごいね。」

同期で親友の彩の一言に、目の前の鏡に映る自分を見る。

「うわぁ、、ひどいな。」

髪は湿気でいつもより広がって、

顔は赤く染まっている。

おまけにこの疲れ切った表情。

、、、、全部岡本さんのせいだ。


「まぁいいけど。そろそろ朝礼始まるよ。」

「あ、うん。」





「これほんといるの?毎朝毎朝。」

「うーん。ね。」

たしかに朝礼に意味はないと思う。

でも、いらないって毎朝毎朝言う彩もすごいと思うよ。

そろそろ諦めなよ、、


「あ、そうだ、今日飲みに行かない?」

「あー、ごめん、今日はちょっと用事あるから。」

「え、なになに珍しいじゃん!」

「いや、別に彼氏とかじゃないから。」

言わせないでよそんなこと。

「ふ〜ん。」

何その疑いの目は。

確かに私が断るのも珍しいけど、

今日はちょっと、気になるから。

暗くなる前にもう一度あの子犬の様子を見ておきたい。

それに、あの人に傘返さないと。

また会えたりするのかな。





「お先に失礼します!」

「あ、Aちゃん待って!」

うわ、、

「は、はい。」

「ごめん、これ今日中に作らなきゃいけないんだけど、手伝ってもらってもいい?」

「あ、えっと、、、」

今日中に、、

どうしよう、、

「、、わかり

「あー、それ私やっときますよ!」

「彩?」

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作者名:ちーず | 作成日時:2019年11月21日 21時

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