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Aside
「こんなとこ来たの初めてです!」
「そっか。じゃあまた連れて来てあげるよ。」
「えっ、、あ、ありがとうございます。」
そんなこと言われ慣れてないからか、
もしかしたら、って考えてしまう自分が恥ずかしい。
「送るよ。」
「いや、大丈夫です!」
「俺が送りたいだけだから。、、だめ?」
「だめ、じゃないですっ、、」
なんか、今日の岡本さん、変。
いつもよりかわいさはあるけど、強引な気が、、
「このマンションです。」
「ここかぁ。結構いいとこ住んでんじゃん。」
「そう、ですかね?」
いや、実際気に入ってる。
家賃はちょっと高いけど、夢の一人暮らしを充実させたくて、探し回ったんだから。
そのおかげで、二階堂くんにも会えたし、、
「Aちゃん?」
「え!あ、はい!」
「今、何考えてた?」
「え?」
「、、誰のこと考えてたの?」
「っ、、」
真剣すぎる岡本さんの目を直視できない。
な、なに!!?
岡本さんが、あまりにも自然に私のことを抱きしめるから、抵抗する隙もなかった。
「あのっ、、」
「好きだよ。」
、、、え?
「ずっとAちゃんが好きだった。」
「教育係をしてたときから、ずっと。」
嘘、でしょ?
誰か、嘘だって言って。
「岡本さん、、」
私の声と同時に岡本さんの体が離れた。
と思ったら、今度はその手が頭に乗って、わしゃわしゃと撫でた。
「ごめんね、困らせて。」
「おい!!!」
っ!!!
近くから聞こえる声に、岡本さんの腕が離れる。
「二階堂くん、、!?」
今の、、見てたの?
私の呟きなんて聞こえてないのか、岡本さんを睨んで私を自分の方に寄せる。
「っ/ /」
こんなときに、ドキドキさせないでほしい。
「あー、君が例の子犬くん?」
「は?子犬?なんだよそれ。」
彩〜〜〜〜っ!!!!
ほんとに、なんて説明したの、、
「Aちゃん、彼とはどういう関係?」
「へっ!?」
彼の背中から覗く岡本さんは、なぜか微笑んでる。
「別にいいだろそんなの。あんたに関係ない。」
「あるよ。俺はAちゃんが好きなんだから。」
「お、岡本さんっ!」
なんてこと言うの!!!
「で、どうなの?」
「どうって、、、」
岡本さんの発言に、二階堂くんも黙ってしまった。
どうしようどうしようどうしよう。
何て言えばいいの?
「、、、、ペット?」
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作者名:ちーず | 作成日時:2019年11月21日 21時