黒い想像 ページ44
Aside
心ではもう後悔と反省が始まってるのに、
言葉がまったく収まらない。
あ「そうやって当たり前のように私との結婚を考えてくれてるのは嬉しいよ。私だって二階堂くんと結婚したいし、逆にもう二階堂くん以外考えられない。」
あ「二階堂くんが口下手なのも知ってる。だけど最近は頑張っていっぱい気持ち伝えてくれてるのも分かってるよ。でも、結婚て一生に一回なんだよ?」
あ「そりゃあ今だって一緒に住んでるから結婚したって何も変わらないかもしれないけど。でも、違うの。結婚は、すっごく大きなものなんだよ?」
やっと言い終わって、彼の眉間にシワが寄ってることに気づいた。
終わった、かも。
あんな一瞬の一言でここまで言っちゃうなんて。
あ「、、ごめんなさい。こんなわがまま言うつもりじゃなかったの。、、頭冷やしてきます。」
未だに無言の彼を置いて、逃げ出した。
って言っても、このまま家に帰っても二階堂くんも帰って来るだろうし。
どこ行こう?
こんなとき頼りたくなるのは明里さんだけど、さすがに結婚式の日に愚痴を聞かせる訳にはいかない。
10月にもなると暗くなるのも早い。
それに伴って私の気持ちも沈んでいく。
ほんとなら今日のことを彼と話して、幸せな気分になって、いつから私たちもって夢を膨らませる予定だったのに。
何やってんの、何言ってんの、私。
あ「疲れた。」
式のことでいっぱい頭使って疲れた。
走り回って疲れた。
嬉し泣きしすぎて疲れた。
初めて怒鳴って、疲れた。
いつもなら喧嘩の後の優しい二階堂くんに早く会いたくて私から謝ることもあるけど、
今回はそう簡単な問題でもない。
謝ったとしても、いつもの雰囲気にはならないだろうな。
あ「はぁ、、」
いつもは通り過ぎていた公園に初めて入ってみた。
ブランコと小さな滑り台しかない。
何年ぶりかのブランコの揺れがなぜかすごく心地よかった。
あ「どうしよう。」
嫌われたかな?
結婚やめようって言われたらどうしよう。
こんな面倒な奴だと思わなかった、とか言われるのかな?
別れようって言われたら、、、
あ「うぅ、、、っ、、ひっ、、」
ほんとすぐ泣く。こういう自分がずっと前から嫌いなのに。
なんで治せないんだろう。
泣いたって何も変わらないのに。
風の冷たさに気づかないほど夢中で泣いていたんだと思う。
162人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちーず | 作成日時:2018年3月6日 13時