側にいること ページ46
Aside
「...っ!Aっ!!!」
体が揺れる感覚と、すぐ側で聞こえる大好きな声。
「おい!!A!!」
うっすらと目を開けると、泣きそうな、でも怒りを含んだ表情が見えた。
、、あぁ、やっぱり怒ってる。
寝ぼけた頭で、これが夢だったらいいのに、なんて願いながらもう一度強く目を閉じた。
2「、、A?どっか痛い?」
その声がひどく優しくて、反射的に目を開けた。
さっきとは全然違う、心配そうな顔。
あ「ごめんなさい、、」
不意に抱きついた彼の温かさに引っ込んでた涙がまた出そうになる。
2「すごい冷えてる。どんくらいここにいた?」
あ「分からない。けど、式場からすぐここに来た。」
2「はぁ、、ほんと、、」
チラッと私をみてその先は言わなかったけど、分かるよ。
あ「バカなの?」
2「え」
あ「でしょ?」
2「うん。」
あ「何回言われたら気が済むんだろうね。」
2「、、いっぱい泣いた?」
あ「ちょっとだけ。」
2「嘘つけ。」
あ「あんまり顔見ないでください。」
2「なんで?」
あ「泣いたから。」
2「ごめん。」
あ「ううん、帰ろう。」
2「ん。」
あ「ごめんね、迷惑かけて。」
2「いや。、、でも家には帰って来て。ほんとに心配した。」
あ「わかりました。」
喧嘩の原因にはどちらからも触れなくて、複雑な気持ちは消えないけど、
心配してもらえたことが今の私を満たしてくれた。
2「先お風呂入りなよ。」
あ「二階堂くんは?」
2「俺は後でいいから。」
いっしょに、、なんて言ったらなんて言う?
2「なに、その目。熱でもある?」
困ったように眉を下げる二階堂くんは、私の言いたいことが分かったみたい。
いつも通りの口調に、頬が緩む。
2「ダメ。1人で入って。」
あ「ふふ。」
二階堂くんが戻ってくるのを待ってる間も、眠くて仕方ない。
2「あれ、起きてたんだ。」
あ「うん。」
2「じゃあ、早く寝よ。おいで。」
自分から言ってるのに恥ずかしそうに口をギュッと閉じて、腕を広げて待ってる。
まさか今日のうちにしてくれると思ってなくて、ゆっくり近づき、その腕に収まった。
あ「え!!!うわっ!!!」
突然視界が傾いて、彼が1番しそうにない体勢になってる。
あ「何してるの!下ろしてよ!!!」
とは言ってみたけど、聞いてくれるはずもなく。
お姫様抱っこのまま寝室に運ばれた。
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作者名:ちーず | 作成日時:2018年3月6日 13時