「好き」は言葉で【１】 (ページ6)

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友達という“関係” ページ6

2side

困るって言い過ぎたかと自分でも思う。
でも、間違ったことは言ってない。

、、なんでこんな泣きそうなの。

2「おい」

あ「あ、ごめんなさい！やっぱりバレますよね(笑)」

だから何その顔。

ほんとに、何考えてるのか分かんねえ。

あ「あの、お願いがあるんですけど、、」

は？今の流れで？サインとか？写真？

あ「と、友達になってもらえませんか！！！」

2「、、は？」

2「待って、意味がわからない。なんでこの流れで友達なの？」

ギュっと目閉じて、手もぶるぶる震わせて、、

あ「あ、無理だったら全然いいんです！、、ていうか、当たり前ですよね(笑)」

また理解出来てない俺を置いて1人の世界に入ってる。

2「いや、なんでかって聞いてんの。」

イラっとしてつい口調が強くなる。

あ「なんでって、、、、、」

あ「欲が、、出てしまって。」

2「？」

あ「こんな普通の私に、二階堂くんに会えたなんていう奇跡が起こってしまうと、自然と欲が出てくるんです。ファンから抜け出したいっていう欲が。」

何を開き直ったのか、少しずつ饒舌になっていく。

あ「醜い、ずるい欲だって分かってるんですけど、、だから、無理だったらはっきり言ってください！」

2「そういうことか。」

もう関われないと思ったんだ。

俺はただ、これからも関わってく上でいちいち我慢されるのが面倒だと思っただけなんだけど。

2「いいよ。」

あ「え！？」

、、え？

そんな嬉しそうにする程のことか？

あ「いいんですか？」

目キラキラさせて、、

2「でも、」

2「君の期待には応えられないから。」

あ「、、期待？」

少し低くなった俺の声に、ビクッとなる彼女。

2「プライベートの俺はいつもこんな話し方で、Aちゃんが望む“二階堂くん”にはなれない。」

2「勝手に傷つかれても迷惑だから、無理なら今のうちにやめときなよ。」

何回もそういう奴みてきたから、あえてきつく言ったんだけど、

目の前のこの子はなぜかにこっと笑ってる。

あ「でも、今の二階堂くんも素、なんですよね？」

2「、、ああ、まあ。」

そう曖昧に答えると彼女は、よかった、と呟いて話を続けた。

あ「確かに、テレビでの姿と違って最初は少し戸惑いました。でも、それでもやっぱり二階堂くんのことは好きですし、むしろ私にも友達と同じように接してくれて嬉しかったんです。」

あ「だから、ありがとうございます。」

終始笑顔で話す彼女を、俺はただ見ていることしかできなかった。