頼れる2人 ページ33
Aside
いつも通り目が覚めて、体を起こす。
枕には大きなシミができていて、ひんやりと冷たかった。
あ「どんだけ泣いてんの、、」
こんなに弱くて、これから先やっていけるかな。
、、これから先ってなに?
携帯を確認すると、彼からの不在着信。
素直に嬉しくて、彼の名前を見るだけで気持ちが明るくなった気がした。
すぐに掛け直そうとしたけど、彼の枯れた声を想像して、画面を切り替えた。
あ〈電話気づかなくてすみません!!あと、風邪もうつしちゃったみたいで、ごめんなさい。〉
自分で送信しておきながら、やっぱり声が聞きたいな、なんて思ってる。
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「「「かんぱ〜い!!」」」
仕事終わりにいつもの2人と合流して、とりあえずお酒を入れる。
紗「で、どうなの?」
紗羅の一言に、芽衣まで目をキラキラさせてる。
あ「何が?」
正直、その話題は今話す気分になれないけど、たぶん2人からは逃れられない。
芽「何がじゃないよ〜!私たちが携帯を二階堂くんに託さなかったら、何も起こらなかったかもよ!?」
ごもっともです、、
あの日私が携帯を忘れて、彼が私の携帯に電話して、紗羅が出て、、
色んなことが重なって、今があるんだよね。
あ「そうだよね〜、、」
紗「え、なに、さっそく問題?」
あ「う〜ん。」
タイミングを見計らったかのように光った携帯。
2〈大丈夫だから。〉
これって、どの謝罪に対する返事なんだろう。
何を、意味してるんだろう。
芽「なんかあったの?」
あ「大丈夫だから。」
その真意を知りたくて、彼のくれた言葉を口にしてみたけど、全く分からなかった。
芽衣の優しい口調に、私はかわいそうなんだって錯覚しそうになるけど、全然そんなことなくて、むしろ幸せ者なのに。
あ「何かっていうわけじゃないんだけどね(笑)相手は芸能人なんだし、気合い入れなきゃ!って思ってるだけ!!!」
一瞬シンとした場を慌てて取り繕う。
芽「ふーん。まぁ、いつでも話して。」
紗「惚気でもいいからね。」
紗羅はなんでこんなに人の惚気を聞きたがるんだろうか。
だけど今の状況を知ってるのはこの2人しかいないわけで、たぶんこれからも2人には迷惑も心配もかけることになると思うと、申し訳なくてたまらない。
あ「よし!今日は私の奢りで!!!」
紗、芽「「いぇ〜〜い!!」」
飲んで、寝て、考えるのはそれからにしよう。
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作者名:ちーず | 作成日時:2017年10月16日 19時