「好き」は言葉で【１】 (ページ31)

今日:8 hit、昨日:8 hit、合計:35,767 hit

楽しい毎日ページ31

Aside

あ「ん！美味しいです！！」

2「俺が一から作った。」

口調はいつも通りなのに、ちょっとドヤ顔をする彼がテレビのときみたいにかわいくて自然と笑顔になる。

彼の作ってくれた雑炊は、温かくて体に沁みた。

だけど私の体調は一向に良くならなくて、熱が上がっていく、、

あ「もう17時か、、風邪うつったら大変なので、もう大丈夫ですよ。」

2「そうだな。」

やっと言えた、、

ほんとはもっと早く帰ってもらわなきゃいけないのは分かってたけど、もう少し、もう少しって思うと、言えなかった。

あ「いろいろと、ありがとうございました！」

今の私にできる最大限の笑顔で彼を玄関まで見送る。

2「寝とけって言ったのに。」

あ「一応、お客様なので。」

なんて言ってみるけど、次いつ会えるかも、声を聞けるかも分からない私への充電。

あ「っ！！」

ひんやりとした彼の手が私の頬に触れて、息を飲む。

2「気ぃ使わせて悪い。」

あぁ、もうそんな優しいことを言わないでほしかった。

私の彼に対する行動は、全部全部自分のため。

あ「当たり前です(笑)」

私が笑うと、彼も優しく微笑んで、寒い外の世界に消えた。

その瞬間、全身の力が抜けてその場に座り込む。

体温も一気に上がっていくのがわかって、苦しい。

ベタなことだけど、彼が1番の薬だったんだなって実感した。

・

・

・

・

・

翌朝

あ「37度か、、良かった。」

残りの雑炊を食べて、彼のこと考えながら早く寝た甲斐があった、、かな。

あ「気持ち悪っ。」

我ながらイタい彼女だなと思いつつも、そんなことを考えられるくらい元気になったことに安心した。

・

・

あ「おはようございます！」

明「あ、おはよう！風邪はもう大丈夫？」

あ「はい！昨日は突然休んじゃってすみませんでした、、」

明「ううん、ちょうど今日担当してるお客様来られる日だから良かった。」

「こんにちは～」

あ「お待ちしておりました！お久しぶりですね！」

私の担当するお2人とは約3週間ぶりだけど、相変わらずかわいくて、仲良しで癒される。

そんな2人の結婚式も来週に迫ってきて、私までドキドキとワクワクが隠せない。

昨日は二階堂くんに会えて、

今日はお客様に幸せをもらって、

明日は紗羅と芽衣とご飯。

毎日が楽しくて、まだ今日も終わろうとしていないのに明日からの日々を想像せずにはいられなかった。