不審者? ページ29
Aside
あ〈本当にごめんなさい!!風邪を引いちゃって、移したら大変なので、明日は無理そうです、、〉
2〈わかった。〉
さっきからもう5分近く眺めてるトーク画面。
あ「わかった、かぁ。」
楽しみにしてたのは私だけだったのかなあ、、なんて嫌でも考えてしまう。
やっぱり彼女という存在だから、会わないとっていう使命感とかあるのかな?
お正月は彼の職業から考えて会えるはずもなく、それでも〈あけましておめでとう。〉っていう彼からのメッセージで今日まで頑張れた。
明日は久しぶりに彼がオフだから会えることになって、、
あのクリスマスの時期以来だから、1か月ぶりくらいに会えるってすっごくドキドキしてたんだけど。
あ「なんでこんな時に風邪引いちゃうのっ!!、、いてて」
タイミングの悪さにイラッとするけど、それが頭に響いてズキズキする。
寝よう、寝るしかない。
って無理やり目を閉じてみたけど、次はいつオフなのか、もう会えなかったらどうしようってネガティブな考えがグルグルと頭を支配する。
お仕事を早退してからもう4時間も経ってて、いつの間にか窓の外には満月が見えた。
・
・
・
・
あ「ん、、、ん?」
窓からの光が眩しくて、眠ってたことに気づく。
あ「10時!?」
ありえない、私がこんな遅くに起きるなんて、、
とりあえず顔を洗おうと寝室のドアノブに手をかけた。
あ「、、あれ?」
リビングからひそかに聞こえるテレビの音。
嘘、だれ?私が電源切るの忘れるはずないし、、、
もしかしてお母さん?
この部屋の鍵持ってるの私とお母さんくらいだし、、
でもなんで?急に東京まで来るはずないよね?
待って、落ち着いて考えるのよ私。
ううん、どう考えてもおかしい。
でも不審者なら呑気にテレビなんか、、、
スタスタスタ
!!!
ゆっくりと足音が近づいてくるから、慌ててベッドに戻り寝たふりをした。
コンコン
ノックなんかして、、律儀だな。
なんて考えてると、部屋に入り私のすぐ側に座る気配がした。
あ「っ!!!」
急に頭を撫でられ、声が出そうになる。
2「起きてんだろ。」
え?
パチっと目を開くと、ベッドの淵に頬杖をついてる二階堂くんが大画面で映った。
あ「え、え、な、、あっ!!」
言葉にならない音を発してる私をじーっとみてる彼の視線で、私が今どスッピンであることを思い出した、、、
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作者名:ちーず | 作成日時:2017年10月16日 19時