異能は月下獣 9章 1 ページ31
ドォン、ドォンと爆発音が聞こえる。
恐らくそう長くはもたないだろう。
「今と成っては奇異なる事だが――」
芥川さんがそう切り出す。
「貴様とは孰れ、こう成る気がしていた」
口元を手で押さえながらそう言った。
もしかしたら、爆発によって舞い上がった色々なものがダメなのかもしれない。
芥川さんは気管が弱いらしいし。
それに、初めて会った時、凄い咳してたしね。
あれ、そういえば……。
ふと今疑問に思った事がある。
後半らへんで芥川さんが咳してるの、あんまり見た事ないかも、と。
最初はずっと咳をしてて、大丈夫かなぁって思ってた。
でも、だんだん咳をしているのを見なくなった気がする。
あんまり気にしていなかったから、よくわからないけど。
そっと身を屈め、鏡花ちゃんを床に下ろす。
彼女を抱えたままじゃ、思うように戦えないから。
『……直ぐに、終わらせるから……』
聞こえていないだろうが、一応声をかけておく。
探偵社に帰ったら、いっぱいお話ししよう。
美味しい物をいっぱい食べて、たくさん遊んで……。
その為には、生きて帰らないと。
『……懸賞金、取れないよ』
そう言えば、芥川さんは口元を緩めた。
あれ、こんな顔する人だったっけ?
「気にするな。最早、貴様を生かして渡す気など無い」
私だって、貴方に殺される気なんて無い。
そう簡単には、死んでやらないんだからね。
『……貴方は、許せない、かも』
彼のやったことはいけない事。
だけど、考えてる事がわからないから、はっきりとは否定できない。
だって心のどこかでは、鏡花ちゃんを案じているから。
だから、彼が本当に悪い人だなんて言えない。
知らなければ……きっと直ぐに悪い人って決めつけていたんだろうけど。
「
私たちは、同時に床を蹴った。
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ウミソラ(プロフ) - とても面白かったです!!続き楽しみに待ってます!!! (2018年10月22日 18時) (レス) id: f06a1e9de4 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^読んでいて、楽しかったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年11月13日 22時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)
大吉 - 面白いです!続き楽しみにしてます!! (2017年11月2日 14時) (レス) id: 565b1876f3 (このIDを非表示/違反報告)
ユリオLOVE - 中島ちゃんに鏡花ちゃんマジかわゆすこの小説大好きなので最新楽しみにしてます! (2017年8月26日 8時) (レス) id: b580a56628 (このIDを非表示/違反報告)
瑞祥(プロフ) - シュガーさん» コメントありがとう御座います!そう言っていただけると嬉しいです! (2017年7月30日 13時) (レス) id: 099595ab61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑞祥 | 作成日時:2017年7月1日 9時