▼（丸） ページ20
丸山side
「うーん、早く着きすぎたなぁ。」
変な夢で早くに起こされた所為もあって1時間早く授業会場のビルに着いてしまった。
1番乗りは嬉しいけど、まだ慣れない学校で、他の人が居ないと少し不安になる。
廊下を歩いて行くと、１つだけ明るい教室があった。中から2人の男の話し声が聞こえる。
「今日やすは？」
「休み。」
「えぇ〜〜じゃあ俺も帰ろうかなぁ」
「何やねん大倉！俺だけじゃ不満なんか！」
「別にそういうわけちゃうけど……ん？どしたん？」
僕以外にも早く着いた人が居たことに驚いて教室を覗いていると、会話していた2人のうち背の高い方の人が僕に気づいた。
「え、あ、いやぁ〜そのぉ〜………話し声聞こえたから気になってん^^！！！2人とも随分早く来てはるんやね！！！」
咄嗟に言葉を返す。
(不自然な会話になってなかったかな…ふ普通に喋れてたかな…)
ドキドキしているとその人はへらっと笑った。
「亮ちゃんがな〜楽器早く決めろってうるさいねん」
「……楽器？」
「おん！俺ら軽音部なんやけどな？俺まだ何も楽器できへんねん！笑」
「笑っとる場合ちゃうやろ！楽器選ばんと何も始められんやんけ！！」
僕と長身の彼の会話を聞いていたもう1人が噛み付くように怒る。
僕はその勢いに圧倒されて思わず「ひぃっ」なんて情けない声が出たが、当の怒鳴られた本人は相変わらず笑っている。
「そんなん言われてもまだ何も分からんし〜…あ、なぁ、自分楽器とか経験ある？」
「え？んんん〜ベースをちょっとだけ、かなぁ？？」
「へぇ！お前、ベース出来るんや！！」
楽器の話題で僕がベースの事を言うと2人が食いついて来てくれて、それから暫くはバンドの話で盛り上がった。
他の生徒も集まって来た頃、亮ちゃんっていう人が僕を軽音部に誘った。
「土日にやっとるから！見学だけでも、絶対来てや！！」
「え〜〜何かナンパされとる気分やわぁ〜♡照れますなぁ〜〜♡」
「あっははポーズきっしょwwwww」
授業が始まるチャイムが鳴り、僕らはそれぞれの教室に向かった。
2人と離れて、ふぅっと大きく息をつく。
(ちゃんと…喋れた…！)
僕としてはかなりの進歩！
(まだ人と話すのって緊張するけど、これからもっと色んな人と仲良くなって行けたらええな……)
彼らは自分を同じ部活にまで誘ってくれた。久々に感じる、人に求められる喜び。
(今度は、失敗せんように)
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てん(プロフ) - のさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！完結まで、これからもよろしくお願いします(*´ω`*) (2018年2月23日 14時) (
レス) id: 8ddec21add (このIDを非表示/違反報告)
の - 面白い！！もっと多くの目に止まって欲しい作品です！ (2018年2月23日 7時) (レス) id: bc6e72f589 (このIDを非表示/違反報告)
てん(プロフ) - 黒雪アリスさん» ありがとうございます！更新頑張ります(*´ω｀*) (2018年2月18日 1時) (レス) id: 8ddec21add (このIDを非表示/違反報告)
黒雪アリス(プロフ) - 設定ですごく面白そうだなと思っています、更新頑張って下さい(o^−^o) (2018年2月18日 1時) (レス) id: 38a8dac152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てん | 作成日時：2018年2月18日 1時
