第95話『戸惑う彼らと焦る彼女』 ページ46
貴女side
無事、家まで帰り着いてすぐリビングへと行くと椿さんと光も居てくれていた。
雅「みんな、おかえり〜」
右「おかえりなさい」
弥「ただいま！ ねぇねぇまーくん聞いて！」
それぞれがそれぞれ分かれて行動する。
光「A、おかえり」
貴「わあっ！ ただいま、光！」
突進に近いハグをかますと突然のことに支えきれなかったのか私を抱きしめつつソファに倒れ込む。
光「ほら、危ないだろ？」
貴「えへへ」
椿「待って！ なんで俺よりひか兄が先なわけ！？」
要「いや、そこじゃなくてさ、ひーちゃんに懐きすぎじゃない？」
琉「仲良し、だね？」
貴「ふふふっだってお兄ちゃんですもん」
光「ふふっ俺が1番だろ？」
貴「うん、そーだよ？」
皆の顔がどんどん暗くなっていく。
貴「どうしたの？」
光「気にしなくていいよ。そういや、今日からまた向こう行くんだろ？」
貴「あっそうだった！ ちょっと待ってて！ 光、まだ帰らないでね！」
光「はいはい」
要side
Aちゃんが出て行った後も少しの間沈黙が続いていた。
光「あの子はまだまだだね」
椿「まだかぁ〜…」
梓「まぁまだもう少し待たないとって感じはするよね」
右「まぁまだ2年ですからね…」
Aちゃんが前の家族を意識してしまうのはまだ失くして2年程だから記憶の混同が頻繁に起きてきまうのも仕方の無い事で。
その後、Aちゃんが改めて寮の方へ戻ってしまった後も誰もその話題に触れることは出来なかった。
No side
Aは追い詰められていた。
スタープレミアムジャンルの衣装を纏いスタープレミアムジャンルの最高難度のアピールを決めること。そして全てのファンに感謝を伝えるべくして今大会に挑む姿勢を崩さないこと。
それらを胸に秘め自分自身を追い込み極限状態でこのスターライトクイーンカップに向けて日々過ごしていた。
貴「これではダメ もっと上を目指せる 自分を甘やかすな まだやれる。もっと追い込め自分を」
追い込んでどこまでも終わらない練習を続ける。終わらせた途端に負けが見えてしまうから。
貴「もっと…頑張らなくちゃ…」
これまた本末転倒にならなければ良いのだが…Aにはそれが伝わらない。
椿「はぁ。Aが身体壊したら意味ねーんだけどなぁ…」
光「ま、可愛らしいじゃんか。自分を追い込んで頑張るイモートってのもさ」
梓「何気に意地悪な事言うよね」
紋「……お前ら邪魔なんだけど」
第96話『一番の栄養』→←第94話『利用して利用されて。ただし円満解決』
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ジャスミン - すごく面白いです。次の話も早く読みたくってウズウズしています。更新、頑張ってください！ (2018年2月22日 22時) (
レス) id: b88f458e4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝日奈友月@椿愛してる | 作成日時：2017年6月8日 22時
