毒舌スーパーアイドルは朝日奈になりました2 (ページ24)

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第73話『後悔と黒い霧』ページ24

光side

あの後、また寝ちゃったAを見ながらチャット型メールの確認をする。ああ、これは仕事のじゃなくて家族(きょうだい)のやつね。

雅臣ねぇ、光か棗いる?
棗どうかしたのか?
雅臣それがねぇ…、精神科の先生に教えてもらったんだけど……
棗だけど…?
雅臣Aちゃん、もしかしたら梓にジュンちゃんを椿に自分自身を重ねて考えちゃってるんじゃないかって…
雅臣その先生、Aちゃんの主治医らしくて聞いたんだけど、ジュンちゃんの時に家族のことを考えちゃって大パニックだったみたいだから……
棗そう、か……
雅臣僕はジュンちゃんとのことも家族だった人達のことも詳しく知らないから2人から聞いてもらうしかないと思って…
雅臣ごめんっ!おせっかいだったかな??
光いや、聞いとくよ

この時のままで止まってる、か。

まぁAが起き次第、椿の所に行って……。話はそれからだけどな。

椿side

イベントも午前中で終わってこれから一度ホテルで休もうとしていた時に、棗から電話が入った。

内容としてはAが見つかったことと梓の容態の詳細なんかを直接話すために最速便で空港に来たから迎えに来て欲しいって感じだった。

いつもだったら「は？タクシーで来いよ」って言ってただろうけど今の俺はとにかく情報が欲しいから迎えに行くことにした。

棗「オマエ……だいぶ疲れてるみたいだな」

椿「はぁ〜だってAが居なくなったとか聞いて眠れなかったんだよ？？なのに、俺だけ連絡が遅れるとかマジなんなの？？」

棗「悪かったって…雅兄辺りが連絡入れてるだろうと思ってたんだよ…」

それにしてもマジでなんで居なくなっちゃったんだろ…。

棗「あ、ちょっと飲み物買ってくる」

もし俺に愛想つかしたとかだったらヤベェ。それにAはひか兄にベッタリになっちゃってるし、もう俺これ負けた……。

俺が一人黒いオーラを纏っていたら棗が戻ってくる気配がした。

棗「オマエら、どうしたんだ！？」

うるせーなぁなんて思いながら顔をあげればそこには腰に女の手が回された状態のひか兄だった。

椿「A……！！！」

その手の正体に気づいた俺はすぐさま駆け寄ってAの体を強く抱き締める。

その時のAは泣いていた気がした。