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０６３ ページ13
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「Aはあいつに何されたの？」
「……俺のこと好きでしょって聞かれて、」
ああ、また泣いてしまう
目に溜めていた涙が零れて、すぐに顕嵐がさっきみたいに拭ってくれる
「うん、いいよ話して」
「でも前に教師に恋はするなって言われてたから、その事言ったら、そうだよって。思わせぶりな態度ばっかり取られてもう訳わかんないっ…」
最後まで話し終えると顕嵐の優しくて私より少し大きい手が頬に触れた
「なんで俺のこと好きになってくれないの」
ズシッと重くのしかかるけれど的確なその言葉
私だってそう思ってたよ
「…ごめん」
「謝んなよ、振られたみたいじゃん」
こんな時まで顕嵐は優しくて
この人の事を好きになって両想いになれてたら
どんなに幸せだろうって考えてしまう
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作者名：もん | 作成日時：2018年6月7日 18時
