その少女、機械 ページ29
「……そこのお姉さん、大丈夫？具合でも悪い？」
空き教室から逃げ出し、廊下に沿って歩いていく。
先ほどナイフで刺された時に血がたくさん出たからか、くらりと貧血を起こして壁にゆっくりもたれ掛かった時だった。
後ろから、少し高めの声で肩を叩かれたのは。
『っ！？』
「！ごめんなさい、びっくりさせちゃったかな。でも、お姉さんしんどそうだったから」
驚いて思いっきり後ろを振り返ると、髪の毛が燃えている男の子の姿。……男の子は機械に身体を包んでいて、足は地面から数センチ浮いていた。
……何だろう、この子。不思議な感じ。
私が男の子をまじまじと見つめていると、男の子はきょとんとした顔をして、それからにっこりと笑った。
「僕はオルト！オルト・シュラウドだよ！……お姉さんの名前は？」
『……グレイ・エラ』
「グレイさん、ってあの？」
私がぼそぼそと名前を告げると、オルトくんは嬉しそうに顔を輝かせる。
……私、何かこんな反応されることしたっけ。
そうぽかんとしていると。
「僕、昨日からグレイさんと話してみたかったんだ！……えっとね、グレイさんが監督生さんのこと醜いって言ったのって本当？」
オルトくんが無邪気な笑顔で首を傾げる。
どくん。と心臓が嫌な音を立てた。また何か言われる？今度こそ、殴られる？
そう身構えても、オルトくんはにこにこと笑うだけ。
……この子は、今までの人と違うかもしれない。
『……どうしてそのことを？……誰かから聞いたの？』
「だって皆話してるよ！学校の掲示板でも、マジカメでも！だから僕気になって」
『……まじ、かめ？』
「えぇ、グレイさんマジカメ知らないの？……そうだ、イグニハイドに来てよ！兄さんに言って、教えてもらおう！」
そうオルトくんが私の腕を引き始める。
マジカメ、は聞いたことがある。義姉さまたちも、やっていたはずだ。
私はオルトくんに頷いて、一緒に廊下を歩き始めた。
『オルトくんは、私を怒らないんだね』
「怒る？どうして？……僕はよく分からないけど、人の価値観はそれぞれなんでしょ？そりゃあ、監督生さんは僕のデータだと、八割が可愛いっていうけど。……お姉さんがその二割ってだけでしょ？」
ー ー ー ー ー ー ー
オルトの口調ってこんな感じでしたっけ？
あと、オルトはただ単に純粋な興味だけで動いてます。
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推しが尊い - 先生まじで優しすぎて泣く。好感度がバク上がりした (4月27日 0時) (
レス) @page46 id: 653187292b (このIDを非表示/違反報告)
Akal(プロフ) - まだ途中までしか読んでないけど…マジで夢主ちゃんとキャラ達和解してほしい…！義家族許せないわ、これは。夢主ちゃん大体悪くないのに… (2023年3月29日 16時) (レス) @page25 id: 5bb5794148 (このIDを非表示/違反報告)
森。(プロフ) - 何度も読み返したくなり戻って来ました！何度読んでも涙が出てきて…これ程までハマった作品は初めてです！完結おめでとうございます！ (2022年11月2日 7時) (レス) @page1 id: 21990a494b (このIDを非表示/違反報告)
ロナ - イラつきます。 (2021年10月30日 13時) (レス) @page37 id: db59ef0184 (このIDを非表示/違反報告)
こうめ - えっ、小説で初めてガチ泣きしたんだが？！！好きです！！ (2021年4月14日 0時) (レス) id: cfffb34543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チーズ鍋 | 作成日時：2020年9月18日 16時
