un cuoco curioso⑯ (ページ39)

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【高等部２年】704 ページ39

葉「一席は頼りになんねぇし…一年が聞きたい事が無ければお開きにしますか？」
一「そうだね、他に何かあるかい？」
鏡「…俺はA姉様と葉山先輩にいつでも聞けるので大丈夫です。」
英「俺も大丈夫です。」

水鏡と英が言うと一色は他の一年を見るが特に聞きたい事が出てこないのか首を振るとA達はお開きにしようと立ち上がる。

『いつまでやってるの？もうお開きだよ。』
創「えぇぇ!?早くねぇか!!?」
タ「しまった…つい幸平に釣られた…。」
ア「私なんにも聞いて無いわよ！」
『勝手に騒ぎ始まるからでしょ、ほら帰るよ。』

帰りも葉山のエスコートを受けながら草履を履き生徒二人に手を振ると他の一年に見送られながら紅葉狩りの会場を後にしゼミに戻る。

葉「今年の月饗祭も今までと同じで良いか？」
『良いとは思うけど…一応十傑だし山の手エリアで出店しても良いんじゃない？』
汐「そうだよ！企業の案内はゼミでも出来るし、Aちゃんと二人で出したらどう？」
葉「つってもなぁ…。」
『久我先輩の模擬店みたく人が多いわけじゃないし、予約制にしないとすぐにキャパオーバーすると思うよ？』
葉「そもそも十傑ってだけで去年以上に来ると思うか？」
『(ﾄﾄﾄｯ)…SNS、月饗祭とニコイチと十傑で検索したら凄い事になってるよ？』

Aは自身のスマホを見せると葉山は予想以上にSNSでは十傑の何席の店に行きたいや参加するか等まだ準備も始まっていないにも関わらず期待の声が凄い事を知った。

葉「…これは今まで通り出店したら無理だな。」
『給仕係は雇えるし、私もいれば席数そこそこあっても大丈夫じゃない？』
汐「寧ろAちゃん目当てて予約席の争奪戦だと思うなぁ…。」
葉「ならニコイチで出せば平等になるだろ。…今年はアリス達が急に参加してこないと良いな。」
『流石に今年は十傑だから山の手エリアに出すでしょ。それに山の手エリアで予約制にしても企業との話は別の部屋で出来るし。』
汐「殆ど今後の方針とか、提携の話だから部屋さえあれば大丈夫だよ！」
葉「うーん…Aと潤が良いってなら構わねぇけど…。」

去年と今年では違う立場に流石の葉山も出店場所を変えるしかないと決めるが、今まで山の手エリアに出向いた事が無いため何が必要か考えなくてはいけなかった。

葉「いつも備品で足りてたけど今回はゼロからスタートだよな？」
『そうだね…まずは建築から入らないといけないから意外と時間無いんだよね。』
葉「建築!!?」