un cuoco curioso⑯ (ページ16)

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【高等部２年】681 ページ16

黒「逃げたって…。」
『うん…何かごめん。』

幼い頃のAの興味は人に向かず料理などの勉学にしか向かず、新戸と会った時も逃げたと聞くと今更ながら申し訳なく謝罪すると新戸は気にするなと首を振った。

レ「そろそろ始めるみたいデスヨ！」
ア「第四試合はパイ料理ね、Aの生徒だから面白い事をしてくれそうね。」
『イタリアンをどう料理に落とし込めるかな…。』
え「アリスはもう少し真面目に観戦なさい。…第四試合はパイ料理ね。」

第四試合のお題のパイ料理にA達はどんな品を作るか調理を見ながら予測を立てながら観戦しAの生徒が勝利すると審査が終わり準決勝に進む四人が決まった。

『準決勝のお題は前菜、独創的な品が見れれば良いけど…。』
黒「前菜つっても幅が広ぇからな…。」
ア「洋食のメインよりも厳しいお題ね♪」
『流石に可哀そうなお題にしちゃったね…ま、決勝よりは良いけど。』
薊「今年の決勝のお題は何にしたんだい？」
『野ウサギ。』
宗「これはまた…入手や処理が難しいお題にしたな。」
ア「候補でヤマウズラやサルもあったけれど野ウサギ以外はAじゃないと良いものを入手できないから決まったのよ♪」
薊「野ウサギなら…鹿や猪を扱っている猟師に尋ねれば問題無いだろう。」

階下で生徒や教員たちが少しずつ退場してくのを待ちながらA達は次の準決勝と決勝の話をし、会場に人がいなくなるとA達も会場を後にした。

本選同様１週間時間を置きいよいよ秋の選抜準決勝が始まると生徒や来賓のボルテージは予選や本選の比ではなかった。
そして今年の準決勝の審査員は卒業生が請け負う事になったのもありAは流石に顔を出しておこうと試合開始前の控室に向かう。

『お久しぶりです、堂島さん。』
堂「やぁAくん、葉山も久しぶりだな。」
ﾄﾞ「研修以来だね、元気そうで何よりだよ。」
関「久方ぶりだな、四宮や堂島さんからは話は聞いている。」
『久しぶりです梧桐田さん、関守さん。』
堂「ノワールの件も終わったが相変わらず忙しいのだろう？」
葉「まぁ…選抜が終れば少しは楽になりますね。」
関「にしても…Aくんは今では教育部門のトップだが審査には出ないのか？」
『…あれ？私教育部門のトップなの？』
ﾄﾞ「えっ…知らなかったのかい？」
葉「……確かに、今考えるとえりな曰く元帥は教育関係って言ってたから間違いなくトップ扱いだな。」

(元帥＝教育部門のトップなんですよ。)