un cuoco curioso⑯ (ページ15)

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【高等部２年】680 ページ15

レ「ちゃんと愛されてマスネAチャン！」
真「はっ、だから言うたろう…Aに関して口を挟むべきでないとな。」
宗「それはそうだが…。」
真「どうせ兄上は不遇な姪を心配しておるだけじゃ、Aは気にせんで良いぞ。」
『心配されるようなことあったの？…まぁいいや、どうせ思い出せないし。』
宗「思い出さない方がAの為だ、無理に思い出しても良い事等何もない。」
黒「宗衛殿がここまで言うって…Aの待遇って本当にヤバいな。」
『今親たちが思い出してヤバいって言うならマジでヤバかったんだろうけど…過去は過去。』
レ「キッパリ切り捨てる辺りは真凪サンに似てますね。」

宗衛はまだ悩ましい顔をしているが娘達のAはどうでもよく薊が宗衛に葉山について話すのを横目にも入れずレオノーラと真凪を交え談笑に興じる。

真「しかしAはえりなと違い好い者を捕まえたのう。」
『発端は父さんだよ、その時スパイスを使った料理を作りたかったんだけど…あんまり上手くいかなくて。それで入学式の後に潤さんの所に行ったの。』
え「城一郎様が汐見教授を知っているなら入学前に会ってそうだけど…。」
ア「それは無理よ、えりなも遠月の敷地内にいたし鉢合ったらって考えると会う事は出来ないわ。」
『私がスパイスに興味を持ったのも入学の少し前だしね。』
真「幼き頃から知的探求心が高くえりなとアリスよりも速く料理が出来るようになりそれに触発されたえりなとアリスも調理を教えようと父上と兄上は言っていた、だが何故スパイスなのだ？」
『興味を持ったのは…最初は臭み消しのハーブ。それからどんな種類が有るか調べたらスパイスがあるって知って、それがインドで日常的に使われるものだって父さんから聞いた。本場の品とそれを使ってお通しとか常連が好きそうな品を作りたかったから深く知りたっかたんだよね。』
黒「…結局は常連の為か。」

スパイスやハーブに興味を持ったのは常連の為と単なる興味から始まったがそれが今では様々な品に使いこなせるようになったAを真凪や薊達は幼い頃と変わらないと実感していた。

薊「人以外で興味を持つと本当に熱心に勉強していたね。」
真「覚えも早かったのは良いが…その興味を少しは他人に向けて欲しかったのう。」
『それは無理なんじゃない…？』
ア「…そうね。」
え「無理でしょうね…。」
新「昔えりな様にお仕えした時に顔合わせをしましたが…すぐお逃げになられましたね。」