un cuoco curioso⑭ (ページ31)

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【高等部2年】626 ページ31

『二人して沸点低くない？』
葉「それはまぁ…仕方ねぇだろ。」

正直言って葉山はAに関する周囲からの言葉や対応では沸点が低いことは自覚済みだったので図星を突かれ言葉が詰まると誤魔化す様にトーナメント表を映した。

『もう今日の試合で創真達は出ないみたい。』
葉「他の選手だけだな、でも試合時間が早ければ前倒す可能性もあるし試合の進み具合は気にしとくか。」
『そうしよっか。』

創真達の試合がないためAと葉山は試合の進み具合を気にしつつもいつもの日常を過ごしながら再び試合が始まるのを待っていた。

『タクミからだ…もしもし？』
タ《あぁA、イサミから聞いたが水戸さん達に連絡してくれてありがとう。》
『うぅん、良いよ気にしなくて。イサミが無事で良かったし。』
タ《本当に助かった。》
イ《ありがとーAちゃんー！》
『あ、イサミ大丈夫？』
イ《うん、怪我も無いし大丈夫ー。》
『なら良かった…。』
葉「そっちは今どんな感じだ？」
タ《俺たちは今は試合が無いが…薙切さんとAの母親がWGOのトップだとは聞いたか？》
『それならBLUEの前にえりなから聞いたけど…何かあった？』
タ《それが…薙切さんのトーナメント表を変えたのが母親本人らしいんだ。》
葉「うっわ…マジかよ、Aの言った通りだったな。」
『だって変えられるのお母さんしかいないし…。』
イ《後ね…薙切さんが"神の舌という異能には用は無い"って聞いたら"答えるまでもない"って返されちゃって…。》
『あー…うん、何となくえりなの試合見て予想はしてた。…チッ、やっぱ出とけば良かった。』
タ《絶対執行官もろとも潰す気だろ!?というか、Aのことを聞かれたぞ。》
葉「Aのこと？」

何故タクミが真凪から聞かれたのか不思議でいると真凪に文句を言いに行った創真を止めるべく同行した際にえりなの会話を聞いた後に真凪と少し話したと言い納得したが少し呆れた。

『えりなの試合を羨ましがってとか…馬鹿だ。』
葉「それで、真凪さんはなんて言ってたんだ？」
タ《それが…うーん、薙切さんの話の後だと言い辛いが…。》
イ《あのねー、Aちゃんの事を心配してたよー。"人見知りでえりなと比べられてばかりのあの子を勝手に養子に出すくらいなら最初から連れて行けばよかった"って！》
『…知ってたんだ、養子に出された事。』
タ《連隊食戟の後にアンさん達から聞いたそうだ、それと"今のAの品はどんな品か是非食うてみたい"と…。》