un cuoco curioso⑭ (ページ27)

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【高等部2年】622 ページ27

サージェが審査を終えた事で中継が創真に寄るとAと葉山は先程よりは見やすいと思いつつ創真が何を作るか考査しながら中継を見る。

葉「夏と冬を合体させんなよ…。」
『何か入れてるみたい、いつも通りの味変だね。』
葉「好きだよなそれ。…マジでブッシュドノエルに乗せてるぞ。」
『違和感の塊…審査だね。』

創真もケーキを完成させると執行官が実食に入るのを見て反応はどうか固い表情で見るがその顔をすぐさま変わった。

『待って、召されてる。』
葉「おいおい、迎え来てるぞ!?」
『あ…召されかけっぽい、戻って来た。』
葉「危ねぇ…。でも執行官の反応は良いな。」
『見た目とは裏腹にさっぱり優しい甘さには驚くと思うし、後は味変によるね。』

執行官が創真の品にかなり良い反応を示すと審査が難しいという顔をし始めるが、創真が花火玉の仕掛けを使うと再度実食が行われた。

『…うん、良いんじゃん？』
葉「さっきよりもいい食べっぷりだな。つーか…これ参加した方が良かったな？」
『今更だよ、気になるなら今度作って貰えば？』
葉「それは何か癪だな…A、今度作ってくれ。」
『じゃあ後で創真にレシピ聞いとく。』

執行官の反応は明らかに良くAと葉山は勝負がついたと考え前のめりで見ていた姿勢を戻しソファに凭れくつろぎながら次の試合が始まるのを待つ。

葉「次は誰とだ？」
『次は…司(ﾓﾔｼ)と才波朝陽だね。その次はタクミと、ドン・カーマっていうノワールの試合。』
葉「司さんか、才波朝陽の実力…"異能"が分からねぇしどっちが勝つか…。」
『なんか前に創真が勝負した時は…軽いのに圧倒的に重い美味さって言ってたけど？』
葉「"異能"を使えばノワールだってバレるから本気じゃなかったんだろ。」
『そうだろうね…中継が変わった、もう調理に入るっぽい。』
葉「…なんだ？あのナイフホルダーは。」
『10本以上ある…しかもサージェさんの道具をなんで持ってるの？』
葉「奪ったにしたって使いこなせねぇはずだ。」

司と朝陽の試合が始まると朝陽のナイフホルダーに収まる大量の道具と先程サージェが試合で使っていた道具を朝陽が持っている事に驚愕し朝陽の調理を観察する様に見る。

『あれって…血液？さっき他のノワールが使ってたやつ。』
葉「第三の試練の時にいたな。ひな鳥の血…シヴェソースにでもするのか？」
『ん～…カメラもっと寄ってよ……腸詰機？ブーダンノワールか。』

(のほほん解説のニコイチ。)