【日プ１】produce101Japan BOYS and GIRLS【JO1】 (ページ15)

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13話ページ15

3時間後に安倉さやか先生のボーカルレッスン、1時間のボーカルレッスンをした1時間後にWARNER先生のダンスレッスンが待っている。最初の1時間で振りを覚えて、1時間で雰囲気をつかむ。最後の1時間は、歌詞を書き起こして覚えながら強弱や緩急を見る。
そうしているうちに早くもさやか先生がいらっしゃってボーカルレッスンが始まった。

「お客さんの心を動かすのは皆の心だったり声だったりするかもしれないけどお客さんの体を動かすのは皆のリズム感だよ。」

これを今見たら手がバラバラなんだよ、と初歩中の初歩でダメ出しを食らってしまった。その後何回かリズムを取りながら練習をして、今度は高いキーに合わせて歌うことに。しかし、ここでも男性には高いキーで皆苦戦している。

「じゃ、次は大宮さんやるよ。」
『はい。あーあーあーあーあーあーあーあーあー。』

どんどん上げていき、気付けばツカメの最高音より高い音で歌っていた。しんどくなってきて声が掠れ始めたところでピアノを止められる。

「うん。さすがって言ったとこかな。女子の難関の低音部も声出てたし、今のハイトーン出せるならツカメは余裕で出るからね。」
『ありがとうございます。』
「ただ、上の音がキンキンして聞こえるから柔らかく発声できるといいかも。」
『わかりました。ありがとうございます。』

言われたことをメモに取りながらレッスンを受ける。全員で1時間だから私へのアドバイスはそこまで多くなかったはずなのに、メモ帳の見開き１ページはもう真っ黒だった。

『この短時間でこんなに言われるのはまだまだって証拠ね。』

『さやか先生。すいませんこの部分なんですけど…。』
「あぁ、ここはね…、」

レッスンが終わった後、先生に上手く歌えなかった所の歌い方を聞きにいく。今日を入れてあと三日しかない練習期間で再評価が待っている。下の評価に落ちないためにも必死で練習しなければいけない。教えてもらったことをメモに全てまとめた。

次のダンスレッスンが始まった。

「歌を歌ってるのをちょっと引き目に見ても、今の段階で、皆Fかも。」
「皆Aって言ってもレベルは決して高くないAです。もっとレベルは上げなきゃいけないから。」

かなり厳しいことを言われ、自らの甘さのようなものをまざまざと見せつけられた気がして恥ずかしいし情けなかった。自分は一体何をしているのだろう。Aでも決して評価は高くない。その言葉が深く刺さった。