額に傷を持つ2人～謎のプリンス～起③～ハリー･ポッター (ページ46)

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大広間の天井は、高い格子窓で四角に切り取られたように見える外の空と同じく、静かに青く澄み、淡い雲が霞のように流れていく。

心地のいい朝。のびのびと体を伸ばして、目の前の食事に目を輝かせる。

オートミールや卵、ベーコンを夢中で食べ始めればと、私、ハリー、ロンが昨夜のハグリッドとのきまりの悪い会話をハーマイオニーに話して聞かせた。

「だけど、私たちが魔法生物飼育学を続けるなんて、ハグリッドだって、そんなこと、考えられるはずがないじゃない！」と言ったハーマイオニーも、気落ちした顔になる。

ハー｢だって、私たち、いつそんな素振りを……そんな……熱中ぶりを見せたかしら？｣

『まさにそこだよ、確かに授業で1番努力したのは私達だけど、ハグリッドが好きだからだよ』

そんなことを言いながら、目玉焼きにかぶりつく。

ロ｢ハグリッドは、僕たちがあんなバカバカしい学科を好きだと思い込んでる。ＮＥＷＴレベルで、あれを続けるやつがいると思うか？｣

私もハリーもハーマイオニーも、答えなかったが、答える必要もなかった。

何せ、同学年で魔法生物飼育学を続ける学生が一人もいないことは、はっきりしていたのだから。

『でもまあ、暇が出来たら寄ってみるよ』

｢でも、A。この時期の時間はとっても大事だわ｣と、ハーマイオニーが少し批判がましく言う。

10分後に、ハグリッドが教職員テーブルを離れ際わに陽気に手を振った時も、私以外の3人はハグリッドと目を合わせず、中途半端に手を振り返した。

ふとハグリッドの顔に悲しさが見えたのを私は、見逃さなかった。

食事のあと、皆んながその場にとどまり、マクゴナガル先生が、教職員テーブルから降り立つのを待つ。

時間割を配る作業は、今年はこれまでよりも複雑なものだ。

マクゴナガル先生が、まず最初に、それぞれが希望するＮＥＷＴレベルの授業に必要とされる

OＷＬの合格点が取れているかどうかを、確認する必要があったのだから。

ハーマイオニーは、呪文学、闇の魔法に対する防衛術、変身術、薬草学、数占い、古代ルーン文字、魔法薬学の全ての授業の継続を許されていた。

そして、一時限目の古代ルーン文字の授業にさっさと行ってしまう。

ネビルは、検討するための時間が少し掛かっていた。

マクゴナガル先生がネビルの申込書を読み、０ＷＬの成績を照らし合わせている間、ネビルの丸顔は心配そうにする。