額に傷を持つ2人～謎のプリンス～起③～ハリー･ポッター (ページ47)

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「薬草学、結構」と、先生が口にする声が私たちのところまで届く。

私は、手元のトムを見つめながら、上の空でボッーとしては、心配そうな目の前の2人の顔を見るのだ。

マ｢スプラウト先生は、貴方が０ＷLで"優"を取ったので授業に戻ることをお喜びになるでしょう。

それから、闇の魔法に対する防衛術は、期待以上の"良"で資格があります。

ただ、問題は変身術です────

気の毒ですがロングボトム、"可"ではＮＥＷＴレベルを続けるには充分ではありません。授業についていくことはできないだろうと思います｣

ネビルはその言葉に、項垂れて、マクゴナガル先生は、四角いメガネの奥からネビルをじっと見つめる。

マ｢そもそもどうして"変身術"を続けたいのですか？私は、貴方が特に授業を楽しんでいるという印象を受けたことはありませんが｣

ネビルは惨めな様子で、「祖母が望んでいるので」のようなことを呟いた。

「フム」と、マクゴナガル先生が鼻を鳴らす。

マ｢貴方のお祖母さまは、どういう孫を持つべきかという考えでなく、あるがままの孫を誇るべきだと気づいてもいい頃です────特に魔法省での一件のあとは｣

ネビルは顔中を赤い色に染め、まごついて目を瞬かせる。マクゴナガル先生は、これまで一度もネビルを褒めたことがなかった。

でも、確かにマクゴナガル先生の言う通りだ。ネビルは、良くやってるし、自分なりの努力をしている。

魔法省の一件では、確かに勇敢さを持って戦っていた。あるがままのネビルを誇らしく思ってもいい頃だろう。

マ｢残念ですが、ロングボトム。私は、貴方をＮＥＷＴのクラスに入れることはできません。

ただ、呪文学では"良""を取っていますね呪文学のＮＥＷＴを取ったらどうですか？｣

「祖母が、呪文学は軟弱な選択だと思っています」と、ネビルが細々く呟いた。

「呪文学お取りなさい」と、マクゴナガル先生が言う。

マ「私からオーガスタに一筆入れて、思い出してもらいましょう。自分が呪文学の０ＷＬに落ちたからといって、学科そのものが必ずしも価値がないとは言えません」

信じられない、という嬉しそうな表情を浮かべたネビルに、マクゴナガル先生はちょっと微笑みかけ、まっ白な時間割を杖先で叩いて、新しい授業の詳細が書き込まれた時間割を渡した。

マクゴナガル先生は、次にパーバティ・パチルに取り掛かった。