額に傷を持つ2人～謎のプリンス～起③～ハリー･ポッター (ページ29)

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ザ｢そうだな、A･ブラックとつるんでからじゃないか？何かAに言われたのか？

そう言えば、尋問官親衛隊の時、態とポッター達を逃がしやしなかったか？｣

その言葉に今度は僕は、ドキリとする。確かにそうだったのだ。

アンブリッチの暖炉でブラック邸に行って、アンブリッチに見つかった時、DAのメンバーが次々とアンブリッチの部屋に連れられた。

その時、マルフォイは、何とも言えない顔で僕を見ていた。嘲笑するような顔でもなく馬鹿にするような顔でもなく。

ただひたすらに何とも言えない表情を浮かべただけ。今と同じように。そして、スネイプを連れてこいとアンブリッチに命令された時、マルフォイはスネイプだけではなくAも連れてきた。

マルフォイが意図的にこの場を打開できるであろうAを連れてきたのだ。

そしてAが行ったあとも、態と僕らを逃がしてくれるような態度をとった。

確かにそれは、事実で明らかなるものだ。ザビニの言う通り、Aと一緒にいてから変わったように感じる。

Aもマルフォイのことを親友だと思ってるようだし、マルフォイもそう思っているように見えた。

僕がAの人間関係まで口を出すつもりは無いけれど、あまりいい顔になれない。

ド｢そうかな？僕がどうしようが僕の勝手さ。Aは、確かにいい人だよ────｣

ザ｢まさか、惚れてるんじゃないだろうな？｣

｢まさか？やめてくれよ。Aとそんな関係じゃない。ただ僕の親友の1人さ｣と、言ったマルフォイの顔は何処か僕にくらい影を落とす。

ド｢それにしても、なぜウィーズリーのところの女の子が呼ばれたんだ？｣

「男の子に人気があるわ」と、パンジーは、横目で外を見ながら言う。

パ｢そうなるとAも人気があるわね。男女限らず────美人だし、今じゃ美少年って噂だわ｣

ザ｢ああ、確かに美少年だった。何と言うか儚さがあるような感じがしたけれど｣

その言葉は的を射ていた。最近のAは、何だか消えてしまいそうな感じがしていた。

怖いほど、綺麗な顔立ちと容姿端麗さ。鋭く物事を見抜くようなダンブルドアみたいな、色の違うそれぞれの瞳。

綺麗でストレートの髪の毛が目にかかったりする時、堪らなくシリウスを感じてしまう。

仄かに香る金木犀の香りもシリウスによく似た笑顔。そして最近は性格までも似てるように感じる。

まるでシリウスがそこにいるように感じて、度々シリウスと重ねる。