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「どうして？」と言ったハーマイオニーが驚いた顔をしている。
ジニ｢さあ、これはとっても良い魔法だったって言っていたわ｣
ジニーは、肩を竦めて、ロンは、チョコレートを口いっぱいに頬張りながら、口にする。
ロ｢フレッドとジョージの記念に残したんだと思うよ、これ全部、あの二人が送って来たんだぜ。きっと店も上手くいってるんだな｣
そう言いながら、こんもりした蛙チョコを指さしながら、私とハリーを交互に見つめた。
それに私は口角をあげて笑った、心の底からは笑えなかったけども。
ハー｢……それで、全ては元通りなのね？｣
少しハーマイオニーは、不服そうにしながら言い出す。
ネ｢元通りだよ｣
その声に私達は、医務室の向こう側にいるアンブリッチを見つめた。
どうやら、禁じられた森でケンタウロスに連れ去られた後、ダンブルドアが1人で助けたようだった。
びっくりするほど静かでただ淡々と天井を見つめているだけだ。
それにロンは悪戯心で蹄の音を口で真似ると、ベットから飛び起き、辺りをキョロキョロとする。
その馬鹿げた行動にアンブリッチのところにマダム･ポンフリーが駆けつけて、事の事情を尋ねるばかりだ。
ジニーとハーマイオニーは、笑いを押し殺し、平然を装う。
ハー｢それで、占い学はどうなってるの？フィレンツェ先生は？｣
ハ｢────残らざるを得ないよ。戻っても、ほかのケンタウルスが受け入れないだろう？｣
ジニ｢トレローニー先生も、二人とも教えるみたいよ｣
「ダンブルドアは、トレローニー先生を永久にお払い箱にしたかったと思うけどな」と、ロンが14個目の「蛙」を音を立てて食べながら言う。
ハー｢どうして？本物の予言が存在するって知ったばかりじゃない？｣
その言葉に、無意識に私の心臓はドキドキとし始める。
私とハリーは、ロンにもハーマイオニーにも、誰にも予言の内容を話していなかった。
いや、話せるはずもない。ヴォルデモートを倒し、生き延びる為には、私とハリーのどちらかが死なねばならないのだから。
ネビルが、死の部屋の石段で、予言が砕けたと皆に話していて、私もハリーも訂正せずに、そう思わせておいた。
生き延びる為に、ヴォルデモートとハリーを殺すか殺されるか、それ以外に道はないということを皆に話したら、どんな顔をするか。
まだその顔を見るだけの気持ちの余裕がない。
どちらにせよ、私はきっと生き延びれない。
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2021年3月15日 19時
