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翌朝、約束通り馬を用意され百km以上ある距離を、馬を休めながら移動していく。
二日かけて小樽にたどり着いたら、鶴見中尉殿のいる兵舎に向かう前に少し休憩する。
『はぁ、疲れた』
道をとぼとぼと歩きながら、そうボヤを吹くと通りで団子屋を経営しているおばちゃんに呼び止められる。
｢お！そこの軍人さん！若いね、ここじゃ見ない顔立ちだ、どっから来たんだい？｣
丁度いいや、ここで一休みしよう。
団子屋のおばちゃんの計略引っかかりながら団子屋の椅子に腰を下ろし、暖かなお茶を口にする。
『今日、ここに来たばかりなんだ。ここに配属されることになってね』
｢そうだったのかい、それにしても軍人さん、容姿端麗じゃないかい！その顔に負けてみたらし団子をあげるよ、ゆっくりしていきなさい｣
おばちゃんはそんなことを言うとせっせとみたらし団子を用意し、それに甘えて、甘美な匂いを漂わせるみたらし団子を口に頬張る。
『おばちゃん、ここじゃこんな若い軍人はいないかい？』
｢いないね────それにしても今日、ここに配属されたんだろ？それならこの団子屋を覚えときなさい｣
『そりゃまた、なんで？』
団子を頬いっぱいに頬張りながら言うと、おばちゃんはにこやかに言った。
｢この近くの兵舎で一番偉い鶴見さんは、ここの常連なんだよ｣
そんな言葉に僕が乗らない訳もなく、手土産として団子を買って兵舎に向かう。
『なんか、上手くおばちゃんの口車にのせられてしまったような···』
小言を口に呟きながら、兵舎を目の前にして門兵に捕まってしまう。
旭川では確かに｢なんだあの子供は？｣なんて目で見られていたけれども、旭川よりもタチが悪い。
子供に見えるかもしれないが、ちゃんと日露戦争を生き残ってきた兵士だぞ？
グッと怒りを堪えて、冷静に門兵と話し合う。
｢おい、貴様！なぜ子供がこんなところにいる！｣
『鶴見中尉殿に東京第一師団から二条上等兵が来たと伝えれば事が分かるはずです』
｢鶴見中尉殿に？こんな子供が？｣
イライラっとするができるだけ何も起こしたくない。ゆっくりと当たり障りのない笑顔を見せながら、拳を作る。
ダメだ、ダメだ、喧嘩早いのを我慢しようと１ヶ月前に誓っただろう。
『そう言うならば、早く確認して来たらどうですか？』
何とか笑顔でその場を乗り切り、門兵が兵舎に入るのを見届けた。
数分後、慌てて帰ってきたかと思えば、門兵は地面に頭を擦り付け許しを乞う。
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は尾形百之助オチですか？できれば尾形百之助オチでお願い出来ますか？あと尾形百之助を死なないで欲しいです。お願いします🙏続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年12月14日 5時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 - すごく好みです！ (2020年12月12日 12時) (レス) id: edd0868c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2020年11月22日 22時
