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『ああ、うん···そりゃ勿論。仲間と祖国の為にね』
そんな返事を返した。日露戦争で仲間の死を初めて目の当たりにした。
────それがどんなに辛いことか、今のこの子達には分かりえないだろう。
ドンッと音が聞こえ僕はすぐに立ち上がり音の主を見つける。
すぐに鶴見中尉も月島軍曹も、宇佐美さん、尾形も動く。
｢あ、痛て｣
｢ちゃんと前見ろよ、クソガキ｣
僕に群がっていた1人の男の子が運悪く嫌な大人に当たってしまったようだ。
すると驚くことに鶴見中尉が動き出す。
鶴｢血気盛んなのは分かるが子供にそんなことを言っちゃいけない｣
鶴見中尉の雰囲気がどことなく怖く、死を超越したかのように感じてしまう。
｢ああ？おじさんが口出しするんじゃねぇーよ。この額当てはなんだぁ？｣
いかにもガラが悪い男は鶴見中尉の琺瑯をデコピンしながらそんなことを言う。
宇佐美さんの殺気立った顔。
厳しい月島軍曹に深く刻まれる皺。
僕の体は咄嗟に動いた。軍帽を運悪く嫌な大人に当たった男の子の頭に深く被せて、腰にある二十六年式拳銃を利き手に持ちすぐに男の後ろにまわり、構える。
月｢二条上等兵！────｣
｢ガキが何の用だよ。ガキが拳銃持ちやがって、どうせ親のコネで軍に入ったんだろ？｣
『今すぐ消えろ』
僕の突拍子な行動に驚いたのか中尉や軍曹、上等兵の二人は僕を凝視するばかりだ。
｢ああ？｣
『誰であろうと我らの鶴見中尉に攻撃的な対応をするのならば、僕は迷わずその頭をぶち抜くぞ』
鋭い気迫で言うと、怯んだかのようにして男はしっぽを巻いて逃げていく。
男の姿が完全に見えなくなった頃合に、僕は子供から軍帽を取り、深く被る。
拳銃を腰に戻し、三八式歩兵銃を肩にかけ直しながら、鶴見中尉達の方へ振り向く。
月｢驚きました。二条がそんなことを言うなんて···｣
『僕だってここぞって時は銃ぐらい取りますよ』
柔和な笑顔で言うと、尾形の細められた目が何故か違和感を感じた。
それは恐怖にも似たような···感情だった。
その後、兵舎へと戻る。中央に報告したい。朝聞いた、脱獄した囚人達のことを。
土方歳三が生きていて、親玉的な存在ってことを。しかし、そんな許された時間なんて僕にあるわけが無い。
なんたって誰かに見張られてるだろうし、尾形は僕から全く離れないし···まるで猫みたいだ。
しかし一刻にも伝えなければならないというのに────
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は尾形百之助オチですか？できれば尾形百之助オチでお願い出来ますか？あと尾形百之助を死なないで欲しいです。お願いします🙏続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年12月14日 5時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 - すごく好みです！ (2020年12月12日 12時) (レス) id: edd0868c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2020年11月22日 22時
