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｢髭のおじちゃん！｣と子供達は尾形に群がる。おじちゃんではないけどなぁ。尾形は軍帽を深く被り直す振りをして僕を凝視する。
｢子供をおい払え｣と目で訴えてくるのに対して、僕は｢裏切りの罰さ｣と口パクで伝える。
すると、遠くの方で鶴見中尉と月島軍曹が見回ってるのが目に入った。
驚いた中尉も見回るもんなんだなぁ。────ん？いや待てよ、ただ団子を食べに来たかもしれないなぁ。
宇｢ねぇ！これもって降りるの大変だから、落とすから受け取って！髭のおじさーんんッンん"｣
そんな声に僕と尾形が振り向くと同時に僕らと少し離れたところにいる鶴見中尉と月島軍曹が宇佐美さんの方を見上げる。
宇｢んっあっいえ···！違っ────｣
鶴見中尉は笑いながら、月島軍曹はいつものように厳しい表情で宇佐美さんを見上げながら、宇佐美さんが落とす凧を受け止めようと手を差し出す。
宇｢ち、違っ。尾形っ！二条くーん！｣
そんな声に僕は笑いながら駆け足て宇佐美さんが登った木の足元まですぐに行く。
『宇佐美さーん！』
満面の笑みを浮かべながら、凧を受け取り、子供達へと渡してやる。
すると上機嫌な鶴見中尉と月島軍曹が僕らの方へ歩いてくる。
鶴｢おや、3人で見回りをしていたのかい？｣
宇｢はい！｣
降りてきては1番にそんなことを言う宇佐美さんはどこか熱を帯びた目で鶴見中尉を見る。
やはり親衛隊なのは間違いないな。群がっていた子供達は今度は僕に群がり始め、｢お兄ちゃん、美少年のお兄ちゃん！｣と僕の服を引っ張り始める。
『こらこら、待って待って。僕は1人なんだから』
子供達に合わせて目線を合わせようとしゃがみ込む、勿論、三八式歩兵銃に手を出さないように慎重に守りながら。
ヨシヨシと子供たちの頭を撫で、僕もたまらなく笑顔になってしまう。
鶴｢まるでこの子達の兄みたいだね、ヨシヨシ｣
何故か分からないが鶴見中尉は子供達じゃなく、僕の頭をヨシヨシとする。
『鶴見中尉、僕は子供じゃないです』
少し頬を膨れさせながら言うと、宇佐美さんも月島軍曹も口元に笑みを浮かべる。
｢お兄ちゃん、僕らと同じ子供だぁ〜｣
茶化すように子供達がそう口々にいう。
『違う、僕は歴とした軍人だよ』
｢違うもん、お兄ちゃんはまだ若すぎるもん｣
『違う違う、僕は確かに17だけど日露戦争にだって出陣したさ』
そういうと子供達は熱を帯びた目で僕の周りを囲う。
｢じゃあ、お兄ちゃんは鉄砲を持って戦ったの？｣
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は尾形百之助オチですか？できれば尾形百之助オチでお願い出来ますか？あと尾形百之助を死なないで欲しいです。お願いします🙏続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年12月14日 5時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 - すごく好みです！ (2020年12月12日 12時) (レス) id: edd0868c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2020年11月22日 22時
