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チラリと尾形の方を見ると、ただ僕の目を見つめる。僕は｢尾形も来てよ｣と目で訴え続ける。
尾｢······ﾁｯ、俺も行く｣
宇｢じゃあ決まりだね！先に待っててよ、尾形と一緒にさ｣
そう快く返事をすると宇佐美さんは先に食堂を出ていってしまう。
『ねぇねぇ、尾形。宇佐美さんっていい人なのかな？』
尾｢···何でも信じるな。少しぐらい疑えよ｣
『これでも疑った結果なんだけど···』と口を小さく動かしながら、言うと尾形はバカにするように僕を笑った。
三八式歩兵銃を肩にかけながら、最近寒さが厳しくなってる季節に対して完全なる防寒を施して兵舎の前で尾形と宇佐美さんを待つ。
『尾形はなんでこんなに遅いの？さっきまで一緒だったって言うのに』
はぁーと息を吐くと白い煙となる。もうそんなに冷え込んでいたんだ。東京第一師団に戻りたいなぁ···
宇｢あ！いたいた、尾形を連れてきたよ｣
にこやかな笑みで手を振る宇佐美さんを見つけて、手を振り返すとその後ろに引き摺られてる尾形を見つける。
『あれ？なんで？』
宇｢尾形ってば、寒いからって君を置いてけぼりにするつもりだったんだよ？｣
『裏切り者』
そう一声、頬を膨らませながら言うと尾形は｢へっ｣と笑うだけでドヤ顔を僕に見せつけてくる。
宇佐美さんから一通り見回りのやり方？というものを教えてもらった。端的に言えば普通に見回ればそれでOKってことだ。
ただ村を見回る。元気に駆け走る子供達。賑やかな声。活気のある人々。寒さに負けずに生き生きとしている人達に僕は目を奪われる。
そんな談笑を交わす僕達3人の目の前で子供が困っているのを遠目から見つける。
『あ、あの子達困ってる』
声に出すや否や、反射的に僕の体は困ってる子供達の方に向いていた。
宇｢ほんとだ、ちみっこ達！何してるの？｣
遠くにいる子供達に向かって隣にいる宇佐美さんがそういうと僕らは小走りでその子達の方へ足を進める。
｢あの木にね、僕達の凧が引っかかっちゃったの···｣
子供達は身振り手振りを大きくして、凧が引っかかった木を幾度も指さした。
宇｢ふーん、いいよ取ってきてあげるよ────じゃあ危ないから、あの髭のおじさんと美少年と一緒に待ってて｣
そういうと宇佐美さんは尾形の方を向いてニヤリと笑った。まるで悪戯が成功した子供のような笑みで。
｢うわぁ！髭のおじちゃーん！｣
無邪気な子供たちはそう言いながら尾形に集まり、それに対して尾形の無表情に笑ってしまう。
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プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は尾形百之助オチですか？できれば尾形百之助オチでお願い出来ますか？あと尾形百之助を死なないで欲しいです。お願いします🙏続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年12月14日 5時) (
レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
霧雨 - すごく好みです！ (2020年12月12日 12時) (レス) id: edd0868c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2020年11月22日 22時
