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それは間違いなく試験に違いがなかった。とても簡単な問題ばかりでクスリと笑ってしまう。
周りをグルりと見渡してみる。
これはスネイプの記憶何だから、スネイプがどこかにいるに決まってるんだけど···
『あ、いた』
すぐ真後ろの席でスネイプは羊皮紙に鼻を付けるほど、前のめりになりながら書いていた。
『変わらないな』
でも少しこっちの10代のスネイプの方が少し覇気がないっていうか、生気がないって言うか···
暗がりで育った植物のようだ。
お馴染みの鉤鼻と黒い少し長い髪はこの頃から変わってないようだ。
少し試験の表題を覗き見る。
『ええーっと、闇の魔法に対する防衛術────標準魔法レベル』
ってことは今のスネイプは15か16で私と同じくらいの年齢って訳だ。
スネイプの手が羊皮紙の上を飛ぶように動く。少なくとも一番近くに居る生徒たちより一フィートは長く、しかも細かい字でびっしりと書き込んでいた。
頭は良いんだなぁ。
？｢あと５分！｣
その声にビクリとする。振り向くと、少し離れたところに、机のあいだを動いているフリットウィック先生の頭のてっぺんが見える。
『先生って結構前から働いてるんだ···』
その時、フリットウィック先生は、くしゃくしゃな黒髪の男の子の脇を通り過ぎた。本当にくしゃくしゃな黒髪の子だ。
見覚えがあるぞ？
私の体は忽ちその男の子の方へと動いていた。もし私がここにいたら何個かの机をなぎ倒していた程、急に。
徐々に黒髪の男の子の後頭部がだんだん近づいく。いま、背筋を伸ばし、羽根ペンを置き、自分の書いたものを読み返すために、羊皮紙の巻物を手繰り寄せているところだ。
机の前で止まり、ハリーの父親をじっと見下す。
自分自身でわざと間違えたような答えが幾つか目に付いた。
それにしてもジェームズの瞳はヘーゼル色でハリーとは似てないけど、あとは似てるなぁ。
確かにハリーよりか少し鼻は高いし額には傷がないけれど、ハリーと同じ細面で、口も眉も同じだ。
ジェームズの髪の毛は、ハリーとまったく同じに、頭の後ろで突っ立ってるし、両手はハリーの手と言ってもいいくらいだ。
それに、ジェームズが立ち上がれば、背丈はハリーと一インチと違わないだろうと見当がつく。
『似てる！似てるなぁ』
ジェームズは大欠伸をし、髪の毛を掻きむしり、ますますくしゃくしゃにする。
それから、椅子に座ったまま振り返り、四列後ろの男の子を見てにやりとした。
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おにぎり食べたい(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます！これからも楽しみにしてください！色々と考えているんです！ (2020年11月15日 19時) (
レス) id: 7bee581076 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり食べたい(プロフ) - ここさん» ありがとうございます！頑張りますね！！！！！ (2020年11月15日 19時) (レス) id: 7bee581076 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 賢者の石シリーズから読みました。夢主とハリーの関係性が好みでした。続き楽しみに待っています。 (2020年11月10日 15時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2020年11月8日 21時) (レス) id: 6a053de6f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2020年10月19日 22時
