額に傷を持つ2人~炎のゴブレット<転･結>~《ハリーポッター》 (ページ33)

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セドリックが左のほうを見て、間一髪で身を翻し衝突を避けた。しかし、慌てて足がもつれ転んでしまった

セドリックの杖が手を離れて飛んでいくのを見えた｡同時に巨大な蜘蛛が行く手の道に現われ、セドリックにのしかかろうとしている

蜘蛛は嫌いだ､ハリーとロンと3人で禁じられた森に入ったことを思い出す｡間一髪ってとこで何とか車に乗れた記憶だ

今の私があそこに居ればどれだけの蜘蛛を追い払うことが出来ただろうか?

私は蜘蛛から視線を外さずに杖を構えた

＿＿＿＿＿＿だけど私よりか先に蜘蛛は私達に近寄り､ハリーは蜘蛛の前脚で宙吊りにされ､ハサミでハリーの足に噛み付いた

ハ｢っっっ！！！｣

ハリーの悲痛な声が辺りに響き渡った

セド｢ハリー！A＿＿＿｣

『下がっててセドリック｡当たったら危ないから』

私はセドリックを手で制して､杖を構えた｡早くしないとハリーが

『アラーニア･エグズメイ(蜘蛛よ､去れ)！』

白い光は嵐のような風で蜘蛛に当たり､蜘蛛だけ吹き飛ばされた

セド｢ハリー､大丈夫か？蜘蛛の下敷きか？｣

ハ｢いいや…｣

ハリーの足に目をやるとおびただしい出血をしていた｡ハリーは立ち上がることも1人じゃ難しいように見えた

ハ「取れよ、セドリック。君のだ」

ハリーはセドリックの後ろで青白く輝く優勝杯を顎で指し示した

セド「君達2人が取るべきだ｡君達は僕を2回も助けてくれたんだ」

セドリックの優勝杯を見る顔はどれだけ欲しいのか物語っていたのに関わらずそう言った

『そんなルールじゃない｡君が取るべきだよ』

ハリーは痛みに顔を歪めていた､私は隣でハリーの足にブツブツと呪文を唱えるがそれは一時的なもので怪我した部分を塞ぐだけ

怪我した部分を隠すようなことしか出来ない

ハ｢僕はこんな足じゃ走れっこない｡A君は＿＿｣

『嫌だよ､ハリーを置いていくなら私も一緒にいるよ』

ハリーは痛みに耐えながらニコリと微笑んだ

セド｢取れよ､そして3人でここから出るんだ｣

ハ｢カッコつけるな｣

ハリーはチョウにダンスパーティーに断られた時のような顔をした｡それを横目に見つつハリーに肩をかした

セド｢君達がドラゴンのことを教えてくれなかったら､僕はきっと第1課題で脱落してた｣

『でも君も卵のことを教えてくれた｡これで引き分けだよ』

ハ｢セドリック､優勝杯を取って｣

セド｢できない｣

セドリックは真剣な目で見つめて言った｡ハッフルパフの栄光に身を引こうとしていた