しゃけって言って！【狗巻棘】

嘘つきは泥棒の始まり ページ18

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「狗巻せんぱああああああい！おはようございます結婚してください！！」


狗巻「しゃけ」


「もー！またそんなこと言、……………………え？」


狗巻「しゃけ」


「…………………なんて？」


狗巻「しゃけ」


「……………………え、冗談ですか？」


狗巻「しゃけ」


「え！？冗談なんですか！？」


狗巻「しゃけ」


「え、ちょ、え、どーいうことすか」


狗巻「ツナツナ」




何言ってんの？と怪訝な顔をして狗巻先輩を見ると、ここ見ろここ、と自分のスマホの画面を指さして私に見せてくる狗巻先輩。その指がさしている所を目で追うと、時間と日付けと曜日が映されている。え、これが何？




「？、画面綺麗ですね？」


狗巻「おかか」


「あだっ！何も叩くことないでしょうよ！」


狗巻「こんぶ」


「え？日付ですか？今日は４月１日ですよ！……え、狗巻先輩もしかして数字読めなくなっちゃったんですか？ちょ、それはやばいですよ狗巻先輩。小学生からやり直さないとじゃないですか！お供します！！」


狗巻「……」


「いてっ！ちょ、痛い痛いいたいストップ！！」




スマホ画面から狗巻先輩に視線を移して大丈夫ですか？という顔をすれば、ポカポカと頭を叩いてきた狗巻先輩。


何それ可愛い！地味に痛ぇけどな！！




「冗談じゃないですか〜！全く冗談が通じないんだから…そんなところも愛してますよ？」


狗巻「しゃけしゃけー」


「返事雑すぎ！！」




面倒くさくなったようにその場を去ろうとする狗巻先輩に後ろから飛びついて引き止めると、先輩も負けじと歩き始めたため引きずられる形となってしまった。靴すり減っちゃう！！



「それで狗巻先輩〜結婚式どこであげますかー？」


狗巻「おかか」


「えええ！さっきしゃけって言ったじゃないですか騙したんですか！？嘘つきは泥棒の始まりなんですよ！？この泥棒野郎め私のハートを盗みやがって！責任とって私と結婚しろおおおお！！」


狗巻「高菜」


「離しません！」


狗巻「高菜！！」


「離さない！！！」


釘崎「うっさいのよアンタ達さっきから！向こうまで声が響いてんのよ！」


「あ！野薔薇！ねえ聞いてよ！」


釘崎「あ？」


「狗巻先輩がさっき結婚してくれるって言ったのによ！改めて聞いたら結婚しないって言われたの！純情な乙女の心を弄ぶなんて…！！」


釘崎「エイプリルフールも知らねえのか」


狗巻「しゃけ」


「……………………バカヤロぉぉおおお！！！」

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