ヤドリギの花かんむりを君に。 (ページ49)

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最後のダンスパーティーページ49

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一年が終わろうとしていた。

Aが
最後にホグズミードに行きたいと言うので

マルフォイは許可をもらい
彼女とホグズミード村に行き、たった今戻ってきたところだった。

『みて、サラザール・スリザリンよ。運命かしら』

ドラ「そんなことより、蛙チョコが逃げていくけどいいのか」

『あっ、待って…ああ…』

中庭のベンチで
二人仲睦まじく話し込んでいる。

そんな二人を羨ましそうに眺め
生徒たちは通り過ぎていく

この前の一件で
彼女のローブが金から白に変わってしまうかと思ったが、彼女自身が闇に染まってはいないらしく

ローブは金のままで
マルフォイは胸を撫で下ろした。

『ねえドラコ。私はあと一ヶ月もすればここからマホウトコロに帰らなくちゃならない』

砂糖漬け果物味の百味ビーンズを食べ
満足そうにそれを飲み込んだ彼女が言う。

『私、どうしてもあなたが「あの人」の下につくことを心から望んでいるようには思えない…』

もう一つの百味ビーンズを取り出し
口に入れる。今日は運がいい、レモンキャンデー味だ。

『あなたは根は優しいもの。ハリーたちにとっては、そうじゃないかもしれないけどね。』

Aはマルフォイの手を取る。

『目の前には避けられない大きな闇がある。でも、私がいつだって味方でいるわ。闇に染まってしまったら、見つけ出してあなたを縛り上げちゃうんだから』

マルフォイは
握られた手を震わせていた。

『二度と「あの人」のところへ戻れないように』

行かないで

そう言いたかったに違いなかった。

本音はそうだろうと
マルフォイも分かっていたが、お互いその言葉を口にはしなかった。

決められた未来。
それはあまりにも強大で、深かった。

いつも通りの灰色の空は
だんだんと赤に染まっていく。

Aはベンチから立ち上がり
ローブをはためかせる。

『「僕とダンスするだろ？」』

そう言ってマルフォイに手を差し出す彼女を
何事かと見上げる。

『私をクリスマス・ダンスパーティーに誘った時の、あなたの”素敵“な誘い文句よ。覚えてない？』

クスクス笑いをする彼女に
敵わないと言ったようにマルフォイはため息をついた。

ドラ「なら僕はこう返そう。『その傲慢な誘いに乗るのは私だけよ』だ」

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