ヤドリギの花かんむりを君に。 (ページ35)

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第二課題ページ35

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第二課題が行われる日が来た。

なかなか現れないハリーに
周りはざわついていたが

たった今、息を切らしながら疾走してきたところだった。

『良かった、来ないかと…』

他の代表選手たちが準備をし始めたころ
Aがハリーに声をかけてくれた。

ハリ「僕も来れないかと思ったよ…」

ギリギリまで図書館にいたハリーの手の中には
エラこんぶが握られていた。

それをちらりと見たAは
心を撫で下ろしたように見えた。

バグマンの声がスタンドに響き渡った。

バグ「では、三つ数えます。いーち…にー…さん！」

それを合図に
各校の選手たちが湖に飛び込んでいく。

ハリーがエラこんぶを飲み込むと
手足には水掻きが付き、首にはエラが現れた。

二月の冷たい水が心地良い。
ハリーが水を蹴ると、ぐんぐんと進んでいく。

湖の奥深くまでいくと
藻に包まれた岩の家のようなものが姿を現した。

その窓から見える灰色味を帯びた顔に黄色い目
水中人、マーピープルだ。

いつ奴らに襲われるか分からない。

警戒しながら進んでいくと、巨大なマーピープルの像が見えた。

その尾っぽを見て、ハリーは目を見開いた。

そこには五人の生徒たちがしっかりと水草のロープで縛り付けられていたのだ。

ロン、ハーマイオニー、チョウ・チャン
一人の幼い女の子(見た目からフラーの妹だろう)

そしてもう一人は、マルフォイだ。

人選からして
この五人が、それぞれの「大切なもの」だと悟った。

水草のロープは
ヌメヌメとしていてなかなか外れない。

ハリーは眺めているマーピープルに助けを求めるが、奴らは首を横に振った。

ハリーは拾った石で
必死にロンのロープを叩き切ろうとした。

少しして
セドリックが現れ、チョウ・チャンを縛ったロープをナイフでいとも簡単に切り、浮上していく。

そのあと
サメ頭に海パン姿という、珍妙な姿をしたクラムも
ハーマイオニーのロープを喰いちぎり、姿を消した。

Aとフラーはどこだ？

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