ヤドリギの花かんむりを君に。 (ページ20)

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第一課題ページ20

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十一月二十四日

代表選手たちは、一つのテントに集まっていた。

今日、第一課題が行われる。

テントの中を歩き回るもの
緊張から一点を見つめ続けるもの

フラーは今にも吐いてしまいそうだ。

第一課題は、ドラゴンが守る金の卵を奪うことだった。

それぞれがくじを引き

一番手のセドリックは
スウェーデン・ショート-スナウト種

二番手のフラーは
ウェールズ・グリーン種

三番手のクラムは
中国火の玉種

四番手のAは
ファフニール

五番手のハリーは
ハンガリー・ホーンテールだ。

合図があり、今まで以上に顔を青白くしたセドリックは歩みを進めた。

大きな歓声が上がった。

どうやらセドリックが卵を奪ったらしい。

続いてフラー、クラムも金の卵を手にしたらしかった。
会場はさらに盛り上がる。

『緊張してる？』

木の椅子に座り込んでいたハリーに
物腰の柔らかい声がかかった。

ハリ「ああ…そりゃ、してるよ。どうにかなりそうだ。…君は？」

ハリーは頭が破裂しそうだった。
声をかけられても、うまく言葉が出てこない。

『私？私もしてるわ、もちろん。でも避けられない、そうでしょう？』

終わればきっとステキな宴が待ってるわ

彼女はそう微笑んで
黒い髪をなびかせながらテントを出ていった。

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