いつの間にトリップしたんだ私は【名探偵コナン】

不機嫌な降谷さん ページ38

降谷side

「……」

「あの、降谷さん？」

「なんだ？」

「何かあったんですか…？」

「別に何も無かったが？」

「そ、そうですか…」

(いや、明らかに不機嫌だぞ…！？何があったんだ…！)

事務作業中。パソコンに向かって黙々と文字を打ち込んでいく。

そんな中部下である風見が声をかけてきた。まぁ、俺の不機嫌なオーラを読み取ったのだろう。

思いきり嘘をついたが、俺は今軽く不機嫌だ。だがその理由を風見に言っても解決はしない。なぜならこれはAさん関係だからだ。

変な理由だが、これはAさんに会えなかったことが関係ある。

昨日会えなかっただけで？と思うかもしれないが俺にとっては大問題だ。

毎日でも会いたいのにそれが出来ないから、ココ最近は出来るだけポアロに行く日を増やそうとしていたのだ。

だがこちらの仕事ももちろん大事、というか寧ろこっちが本業なわけであって。そこに組織のことも入ってくる。

そんな忙しい日々の中彼女は俺の癒しだった。3日に1度ポアロに来る彼女と話すことで仕事の疲れは取れていた。

なので昨日Aさんが来ることを願っていたが人生はそう甘くない。昨日会えなくなったことにより次に会えるのは木曜か金曜。最後に会ったのは土曜。3日以上会えないなんて辛いことこの上ない。

(今は…5時か。ポアロに居るんだろうな…)

今すぐにでもポアロに行ってココアを作ってあげたい。

Aさんのココアを飲むその姿は本当に可愛いのだ。甘いものが好きというのがよくわかる。なぜなら、本人は無自覚だろうがいつも頬が緩んでいるのだ。正直に言うとめちゃくちゃ可愛い。

写真に収めたいところだが、本業が警察であることと同時に引かれそうなのでやめておく。

「はぁ…」

と、ため息を1つ。Aさんのこと考えてたら尚更会いたくなったな…

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