いつの間にトリップしたんだ私は【名探偵コナン】 (ページ24)

今日:23 hit、昨日:90 hit、合計:478,417 hit

◈土曜日だけどページ24

本当は月曜日に行く予定だったのだ。しかし安室さんのあの発言と表情を思い出し、結局耐えられなかった。

『…結局来ちゃうんだなあ』
「しかも私を道連れにしてな」
『いや来たいって言ったのお前な？』
「あ、バレた？」
『バレるわ』

土曜日の正午を少し過ぎた頃。私たちはポアロに来てしまった。
朝、この腐れ縁から「あそぼー」とメッセージが来た。「すまん、今日もポアロ」と返せば「私も行く！」とか言ったのだコイツは。

『ま、とりあえず入ろ』
「おー！」

扉を開ければいつものベルの音。

「いらっしゃいませ！あ、Aちゃん！」
「いらっしゃいませ。Aさんこんにちは」
『梓さん、安室さんこんにちは！』

入ってからニッコリ笑顔で出迎えてくれる2人。昼過ぎだからか、お客さんは少し少なかった。ラッキーである。
それにしても今日も相変わらず笑顔が素敵な2人。癒される。毎日通いたい。

「あ、あなたは…この前来てくださいましたよね」

と、私の後ろにいる碧に話しかける安室さん。ここに初めて来た時1度会ったきりなのによく覚えているなあと感心する。流石としかいいようがない。

「あ、はい！Aの親友の柊碧です！」
『……親友…？』
「…腐れ縁です！」

という変なやり取りも寛大な心を持ち、くすくすと笑って聞いてくれる安室さん。天使か？

「柊さんですね。僕は安室透です」
「榎本梓です！よろしくね！」

2人だから、とテーブル席に座り、注文をする。

「Aさんは今日もココアですか？」
『あ、はい！あとハムサンドをお願いします！』

1度食べてみたかった安室さんのハムサンド。美味しいと評判のあのハムサンド。ゼロティーでキャメルさんも食べて、めちゃくちゃ褒めてたあのハムサンド。この世界に来てハムサンドを食べないなんて選択肢は無いのだ。

「柊さんはお決まりですか？」
「あ、じゃあAと同じので」
「かしこまりました。では少々お待ちください」

それにしても私がココアを頼むというのを既に把握してる安室さん好きしかない。いつか私が「いつものでお願いします」とか言って通じるようになる気がしてきた。

「…ねぇ、A」

何故かこそっと話しかけてくる碧。安室さん観察で忙しいのになんなんだ全く、と思いつつ彼女に視線を向ければなんだか真剣な表情。

「…ここの店顔面偏差値異常じゃね？」
『もっと真面目な話かと思ったらそんな事かよ』