No.29 ページ30
時間も時間で、とりあえず出陣の編成を決めた。
加州「じゃあ小夜、主のこと宜しくね。」
留守番は小夜に決まり、他の者たちは出陣の準備を始めた。
転移装置の所まで見送ると、主が少し不安がっているのがわかった。
俺が全く起きないことを思い出したのだろう、加州のズボンをずっと握っている。
他の刀剣たちは戸惑ったが、唯一察した加州と薬研は眉毛を下げ微笑んだ。
薬研「大将、心配するな。今回は人数も多いから、怪我もそうしない。」
加州「昨日はごめんね。もうあんな怪我はしないから。」
貴方「……うん。」
ズボンを掴む力を緩めた小さな手を、加州は膝を屈むとぎゅっと握った。
加州「ちゃんと帰ってくるから、お迎え…お願いしていい?」
貴方「!!…はい……」
優しく頭を撫でてあげると、今度こそ時代を設定し光に包まれた。
乱藤「主さん、行ってくるねー!」
薬研「小夜助、大将を頼んだぞ。」
加州「じゃ、行ってきます。」
大きく手を振る乱藤、こっちに向かって微笑む俺達達。
なぜだろう、薬研が言う人数が増えたからかな。
昨日、俺を送り出したような不安はそう感じなかった
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作者名:AYANE | 作成日時:2023年3月31日 16時