No.24 ページ25
そういえば手伝い札というものがあった。
またまたこんのすけの言葉を思い出した薬研は、少し離れた所にある棚を漁った。
薬研「…いくらなんでも太っ腹過ぎないか?」
見つけたのは100枚はあるだろう、手伝い札の束だった。
さすがに違和感を抱いたが、まああるに越したことはない。
薬研「加州、これ使うか?」
加州「ん?え、そんなにあるの!?」
薬研「そういや担当がくれたって、こんのすけが言ったのを思い出してな。」
いや資材にしろご飯にしろ、手伝い札まで用意周到すぎない?
加州もさすがに顔を引き攣らせた。
貴方「……それ…何ですか?」
加州「あ、これは手伝い札って言って、待ち時間を0にしてくれるんだ。せっかくだし使ってみよっか。」
貴方「うん。」
加州が札を1枚入れると、カキンカキンと刀を打つ音が早くなり、左下の数字は0に変わった。
出来上がった短刀が目の前に現れる。
見覚えのない短刀に少し落ち込みを見せる。
加州はそれを手に取り、私に差し出した。
加州「はい、主。新しい仲間だよ。顕現のやり方は大丈夫?」
貴方「……はい、大丈夫です。」
刀を受け取り、花びらを散らせる。
いつ見ても綺麗な光景だと見とれていた。
現れたのは、私よりほんの少し大きい位の影。
小夜「僕は小夜左文字。あなたは……
誰かに復讐を望むのか……?」
貴方「ふ、復讐……?」
復讐を問いかけた彼は、私よりも小さいその姿の主に驚き、復讐という言葉を知らない私もまたキョトンとした様子で首を傾げた。
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作者名:AYANE | 作成日時:2023年3月31日 16時