師匠 ut ページ14
コネ「大先生居った!!!!!!無事か！？」
幹部達がゾロゾロと上へ上がってくると、1人知らない人が居た。エソビト国の方だろうか。
鬱「あ、あぁ。大丈夫」
ヘラっと笑ってみせるとコネシマは安堵の顔を見せた。反対に後ろにいる書記長さんは黒いオーラを纏いながら、ゴミを見るかのような目で蔑んでいる。
トン「情報、メイドに漏らしたん？」
その一言に、怒りが多く含まれているのは嫌でも分かる。謝罪をしても無意味に近いが、90度に頭を下げ誠心誠意謝る。
鬱「ほんまにすんません!!!!!!!!!」
トン「なぁ、今までは黙ってきたけど、もう我慢ならんで」
トントンの声色はだんだんと強くなり、その右手が俺の頬に向かってくる。これはしょうがないか。
皆に愛想尽かされるよなそりゃ。あーあ、ほんま何してんの。
反射的に目を瞑ると、予想していた痛みは来なかった。
『今彼に手を出したところで問題が解決するのか、貴方なら分かりますよね。溜まりに溜まったものがあるのでしょうが、ここは穏便にいきませんか？』
トン「…そ、うですね。大先生ごめん。頭に血ぃ上ったわ」
トントンにそんな顔、させたくなかった。
トン氏悪ないやん。全部俺が悪いのに。
鬱「俺こそ、ほんまにごめん。」
師匠が俺を庇ってくれた。
いや、庇ったというよりは自分が正しいと思うことををしたのだろう。
俺は、何もできない子。
『メイドの方はどうなりました？』
指揮官「金に目が眩んだんだと。すぐに吐いたよ。城内の警備が手薄になる時間帯とか、それぞれの場所の人数とか色々知ってたよ。」
グル「エソビト国の御二方には大変申し訳ない。手を貸していただきありがとうございました。」
指揮官「いえいえ！困った時はお互い様ですよ。」
話が進んでいく。
トントン以外は誰も俺を責めてこない。
呆れてるのだろうか。それともこんなゴミを信用できなくなったのだろうか。
『なぁ鬱。失敗を次の成功への材料にするのか。それとも、ゴミとしてほおっておくのか。前者の方が利口だと思わないか？』
彼女だけは昔から、俺を見捨てなかった。
今だってそうだ。良い方向に傾くように、わざと俺に問いかけてくれてる。
なら、俺は
鬱「次への、材料にする。」
『…分かってるじゃないか』
少し微笑んでる、その笑顔も昔から変わらず優しくて、温かい。
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掛け軸(プロフ) - 嶺緒さん» 気づくのが遅くなってしまいすみません。面白いと言って貰えると、こちらとしても嬉しい限りです。コメントありがとうございました！ (2019年1月6日 14時) (
レス) id: c19dec969c (このIDを非表示/違反報告)
嶺緒(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白い作品でした…！！次回も楽しみにしています！ (2019年1月5日 17時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：掛け軸 | 作成日時：2018年11月10日 18時
