18話 ページ19
『うっ、きつい………』
「えー?!このくらいでもうダメなの?!ほら!もうちっといけるんじゃない!」
『無理です…!次郎太刀さんのお酒キツすぎて』
「こんなのまだまだよ!あー…まっ、お酒飲んだことないって言うなら流石にこれはやばかったか」
「A、どう?楽しい……って、ちょ、ちょっと!Aお酒飲んだ!?」
粟田口のみんなと話した後は次郎太刀に連れられて初めてのお酒を嗜んでみたところまではまだ良かったが、やはりあの次郎太刀なのだ。酒の基準がおかしい。
後からやって来た清光にお猪口をとられ、それから次郎太刀に説教をしていたけど、どこ吹く風とでもいうように未だ次郎は酒をぐびぐび煽っている。
はあ、と呆れ顔をした清光は今度はこちらへと向き直りAの頬をぎゅーっとつまんだかと思うとぐにぐに引っ張った。
「刀剣だから本当の歳はまあ、あれだけど、Aは見た目年齢からして人間の歳ならまだお酒飲めないんだからね?今後一切禁止!」
『う、そうですねえ…もうしません…から離して兄さまぁ…』
少し苦笑した清光は、ごめんごめんと言うと
ぽんぽん頭に手を乗せる。
しかし飲んだ量はほんのちょっとだ、と言っていたが心なしか頬は酔って赤くなっているようだし、目も潤んでいるような気もする。
「ほんとに大丈夫?気分悪いとかない?」
そう言って水を差し出すと、ありがとうと呟き受け取りながらAはうーん、やっぱり…なんて言葉を濁した。
『……なんか、楽しくて場の雰囲気にも酔っちゃったような…。外に行って冷たい風当たってこようかな』
「1人で大丈夫?」
『うん、すぐ戻ってくるから』
安心させるように笑うと、清光もまた軽く笑って行ってらっしゃいとAの背中を見送った。
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作者名:ルイス | 作成日時:2016年10月25日 0時