99話 鋼鐵塚さん 2 ページ3
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「鋼鐵塚殿!竈門少年とAの刀を持ってきてくれたんだな!」
「よお炎柱。すっかり元気になったみてぇじゃねえか」
鋼鐵塚さんにみたらし団子を食べてもらっていると、煉獄さんが爽やかな汗をかきながら部屋を通りかかった。
『煉獄さん!機能回復訓練終わったんですか?』
「ああ、今日で訓練も終わりだ!
明日から自分の屋敷に帰っていいそうだ!」
「そうだったんですね、よかったぁ!」
「竈門少年も腹の傷は癒えたか?刀が届いたということはそろそろ任務が与えられる頃だろう」
「はい!新しい刀でこれからも精進します!」
「今度こそ刀を粗末にするんじゃねえぞ。3度目はないからな」
「うっ、はい……」
鋼鐵塚さんに釘を刺されたお兄ちゃんはぎこちなくカクカクと頷いた。
その後新しい日輪刀が渡され握り心地を確かめた。
「なるほど、兄妹でもこんなに日輪刀の色が違うんだな!」
煉獄さんは夜の闇のような漆黒の刀と、太陽のように真っ赤に光り輝く刀を見て感嘆の声をあげた。
「A、お前また輝きが増したな。昼間でも眩しいぜ。
こりゃ鬼もたまったもんじゃねえな」
「うむ、いつ見ても惚れ惚れする綺麗な光だ。Aによく合っている!」
『えへへ、ありがとうございます』
こうしてあたしたち兄妹は新しい刀を受け取り、それぞれ任務にあたることが決定した。
鋼鐵塚さんはみたらし団子をぺろりと平らげると帰りの支度を始めたので見送ることにした。
「ごめんください、隠の前田です」
鋼鐵塚さんが帰った直後、入れ違いで小柄のメガネをかけた隠の人がやってきた。
……あれ、この人どこかで見覚えが。
「竈門Aさんの新しい隊服を……ってああ、いるじゃないですか。
……前回の採寸より随分成長されたみたいですね。ちょっとお計りしてよろしいですか?」
『あ、はい!よろしくお願いします』
じろりとあたしの体を上から下まで見たかと思うと、彼は一室借りると言って屋敷に上がった。
その嫌な視線に気がついたのはそばにいた煉獄さんだった。
「うむ、それでは俺もついていこう」
「え、炎柱様は男性なので……」
「む?君も男だろう?服の上から計るだけなら問題ないはずだ!」
「はあ……分かりました」
渋々従った前田さんは空き部屋に入ると測定機器を取り出した。
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まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしています! (2022年5月9日 22時) (レス) @page42 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴぽ - やば‥泣いた………… (2022年1月16日 15時) (レス) @page42 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
*舞夜*(プロフ) - とても面白かったです!! 煉獄さんがいつ自分の気持ちに気づくかとても楽しみです!! 主人公も早く煉獄さんに落ちてほしい( ´罒`*) 更新頑張ってください!待ってます!! (2021年11月9日 1時) (レス) @page42 id: a1507cd74d (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - めちゃくちゃ良かったです!続きが気になります!( °∀°) (2021年10月27日 16時) (レス) id: f55d613724 (このIDを非表示/違反報告)
#きのこ - ああああ尊いです 更新頑張ってください('ω')ノ 応援しています(^^♪ (2021年10月13日 15時) (レス) @page42 id: c964701d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いお | 作成日時:2019年10月14日 15時