Chapter:14 ページ15
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『....なぬ、もう16時になるだと?』
つい、食い入るように練習を見てしまって、気付けば数時間あっという間に過ぎていて、時刻は16時前だった。
....お、恐るべし、龍神にっぽん.....
数時間前までは、なんなら此処に来たくなかったなんて、思ってしまっていた自分が恥ずかしい。
久々に感じるこの胸の高鳴り。
自分がバレーをしている訳ではないのに、こんなにも、ワクワクさせられるのは、初めてで。
こんなに、ワクワクした自分が居る事にも、びっくり、で。
気付けば、選手の皆さんは各々自主練に取り掛かっていた。今日は17時までで、恐らく残り1時間は自主練の時間なんだろう。
自主練こそ、監督やコーチ達は、各選手達の隅々を見ているはず。メンバーに選ぶための、材料として見ているのだろう。
自主練も恐れ多いけどもしっかり見させて頂こう、そう、思っていた時。
パタパタと、足音が近くから聞こえて。
まさ、かな?
寧ろまさだろうと思って、思いっきり後ろを振り向いた。
『?!』
「....あ、すみません、驚かせちゃって...」
そこにいらっしゃったのは、まさかの、石川さん、で。
本当にびっくりしすぎて、また、口が塞がらなかった。
「すみません、いきなり。でも、話して、みたくて。....隣、いいですか?」
『あ、はい、どう、ぞ』
石川さんは、小さく「ありがとうございます」と柔らかく笑って、私の席から1つあけた場所に、座った。
まさかの、石川さんで。
だって、石川さん、もはやスーパースターで。
一気に、緊張してきました、私。
「...今日は、来て下さってありがとうございます。関さん...、お兄さんから話聞いてて、実は本当に来てくれるなんて、思ってもみなくて...」
『あ、えっと、こちらこそです、あっ、兄がいつもお世話になっております...、寧ろ、こんな私にお声を掛けて下さって...ありがとう、ございます』
石川さんは物凄く低姿勢で、私も物凄く緊張してて、もう言葉が詰まりまくって、とても申し訳なくて。
でも、石川さんは。
どこか、優しくて、嬉しそうな、瞳をしていて。
「俺、関田さんに憧れてたんです。あなたのトスに、あなたのバレーに、本当に、憧れと、尊敬があって....だから、こんな形で、だけど。関田さんに会えて、嬉しい、です」
真っ直ぐな言葉に、心臓が音を立てたのが、分かった。
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こめお(プロフ) - だっちゃん。さん» 全然です!宮浦選手めちゃめちゃ可愛かったです!笑ありがとうございます!本当に連載お疲れ様でした! (10月23日 22時) (レス) id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
だっちゃん。(プロフ) - こめおさん» こめおさんありがとうございます!!番外編を書きましたがご希望通りになかなか進めれず申し訳ございません.... (10月22日 20時) (レス) id: ff3705be26 (このIDを非表示/違反報告)
だっちゃん。(プロフ) - けるさん» けるさんありがとうございます!!何とか毎日更新から無事に完結することが出来ました!!もし次回作思いつけば頑張ります!!!! (10月22日 20時) (レス) id: ff3705be26 (このIDを非表示/違反報告)
こめお(プロフ) - だっちゃん。さん» 完結おめでとうございます!番外編楽しみにしています!!! (10月21日 14時) (レス) id: 121e674881 (このIDを非表示/違反報告)
ける(プロフ) - 毎日 更新されたかな?と楽しみに待ってました!完結おめでとうございます!楽しく読ませていただきました!また楽しみにしてますね! (10月21日 12時) (レス) @page49 id: 1fd309d1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だっちゃん。 | 作成日時:2023年10月9日 21時