私のはじめては全部、キミ。

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数分後、




いや、数十秒後。









ドンドンと水槽を叩く音と、
Aさん！とふたりが呼ぶ声が

水越しに聞こえた









水の中だけど目、開けられるかな、








ほんのちょっとだけ上を見てみれば、
もう水はある程度減っている






まさか、誰かが正解してくれた？









あっ、、、





ちょっと酸素の限界が近いかも、、、



さすがに自分の鼻あたりまで水位が下がるには時間がかかりそうだったから、






地面を足で蹴って、上にあがり息を吸う


そして、もう一度沈む









もうちょっとしたら、
私の顔がちょうど出る程度まで水位が下がった









ぷはっ、









顔を出して、酸素を取り込んで
水がたくさんついている目をこすれば







ヒロシ「なんで、」





ヒロシさんは目をまん丸にしてた


そりゃそうだよ、
普通に沈んでたら意識ないはずだもん









「え、えへへ、」





「手錠、実は取れたんです、」








ダイキ「嘘、」







さっきまでふたりとも下を向いてたから多分、
気が付かなかったのかな？








「ずっとバレないように後ろで手を組んでて、」



ヒロシ「そうだったんだ……」









しばらくすれば、水は完全に引いて、
前にあったプラスチックの盾も完全になくなった









「っ。標、」





そうだよ、ここに来た目的。


標を助けなきゃ……









もしかしたら、
標も水槽に入っていたかもしれない、



そんなっ、もしそうだったら……！









「すいません！私お先に失礼します！」









バタッと大きな音を立ててドアを閉めて、


まず、部屋を出て適当に道を進み
たどり着いたドアを開け入ってみる









これは、私たちの隣の部屋？









誰がいるかわかんないけど、

とりあえずもうひとつのドアもあける。









そこにいたのは、







「しるべ、！！！」








水浸しになって倒れかかっている標だった






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